競馬シーン2007・牝馬クラシック | 競馬ロマン主義

競馬シーン2007・牝馬クラシック

この年ビーナスジェンヌは500万下クラスからスタート。しかし、1月1週の5特で3着、1月4週の5下で2着と連敗。共に姉を模倣するかのごとく差し脚勝負だったが、特に2戦目は5馬身差つけられる完敗だった。

一方、前年3歳チャンピオンは逃したバステトマライアだったが、この年2月にクイーンCときさらぎ賞を快勝。重賞連勝で、華々しくチーム内のみならず西のエースであることをアピールした。

その陰で、ひっそりとビーナスジェンヌは2月4週の5下を勝利。格は上げたものの、本賞金的にクラシックロードを歩めるかどうか疑わしかった。戦術もなお姉の模倣的差し切り勝ちで、それも3/4馬身差でやっと勝ったという程度のものだった。

着々と実績を上げ、順調に駒を進めていくバステトマライアと、まだ己のレーススタイルすら確立できないビーナスジェンヌ。両者の間には大変な差があった。

3月になっても、バステトマライアがチューリップ賞で4馬身差の快勝を飾り、万全の体制で桜花賞へ進んでいったのに対し、ビーナスジェンヌは同週、フラワーCで3着に終わる。本賞金アップに失敗し、トライアルでもないので桜花賞出走権も獲得できない。クラシックの望みは絶えたかと思われた。

しかし幸い、ビーナスジェンヌの体調はあまり落ちなかった。そこで、連闘で桜花賞TRへの出走を決める。しかもついに姉のマネの差し戦術を捨て、得意戦術先行の名手松中騎手とコンビを組み、脚質を先行型に矯正することにした。去年のデ杯3歳Sで7着に敗れたため、一度は捨てた手だ。

ところが、これが奇跡の大逆転ストーリーの始まりとなった。

松中騎手を背中に乗せた彼女は、まさに変わった。完璧な先行スタイルのレース運びで、イオピッコロに2馬身差をつけて、見事桜花賞TRを制したのだ。

この後は、もはやシンデレラさながらのサクセスストーリーが展開されていく。桜花賞、オークスをも勝ち、さらに2冠牝馬として堂々連闘でダービーに臨み、5着につけてみせた。彼女のライバルとして立ちふさがったのは、バステトマライアではなく、イオピッコロだった。桜花賞、オークス、さらに秋にはクイーンSでも2着と張り合った。迎えたエリザベス女王杯には、バステトマライアの姿はなかった。サファイアSを7馬身差圧勝し、ローズSでも2着したのだが、なぜかマイルCSへ向かったのだ。かわりに、ローズSで3着したもう一頭の同門同期、レディースクックが最後の冠レースだけ参戦してきたのだった。

そして、ビーナスジェンヌはイオピッコロに3馬身差をつける完勝で、牝馬三冠の締めくくりを飾った。全姉プリンセスビーナと姉妹で牝馬三冠馬の栄光に輝いたのだった。

しかしこの後、ビーナスジェンヌはなぜか連闘でアルゼンチン共和国杯に臨んで11着に敗れ、せっかくの快挙に水を差したのだった。


07桜花賞(不良)

1 ビーナスジェンヌ 松中55 1.39.5 3人先行

2 イオピッコロ 1.39.6 1/2差

6 バステトマライア 鷹55 1.40.3 1人先行


07オークス

1 ビーナスジェンヌ 松中55 2.23.2 1人先行

2 イオピッコロ 2.23.9 4馬身差

3 バステトマライア 下村55 2.24.6 4馬身差 2人先行


07エリ女

1 ビーナスジェンヌ 松中55 2.23.9 1人先行

2 イオピッコロ 2.24.4 3馬身差

6 レディースクック 藤島55 2.26.0 7人差し


07桜花賞TR

1 ビーナスジェンヌ 松中54 1.25.1 3人先行

2 イオピッコロ 1.25.4 2馬身差


07クイーンS(不良)

1 ビーナスジェンヌ 松中54 2.03.7 1人先行

2 イオピッコロ 2.03.8 1/2差


07ローズS

1 ユーエスオリヒメ 2.00.4

2 バステトマライア 武田55 2.01.0 3・1/2差 1人逃げ

3 レディースクック 藤島55 2.01.9 5馬身差 4人差し


参考・07新潟記念

1 クォーターメイン5牡 藤島61 1.58.6 1人差し

2 イオピッコロ4牝 1.59.2 3・1/2差