物書き。文章を書くという生業。

 

言葉という魔法に魅了されて、いやもはや呪いに取り憑かれて、もうどのくらい経つのだろうか。正直な話、人生の半分以上、もうほぼ全てかもしれないくらい。

 

ブログというものを最初に書き始めたのは、実はもう14年も前になる。

年齢から逆算すると4才くらいから書いていることになる(だいぶ嘘だが信じてくれてもいい)。

当時は、毎日ブログを更新していた。なんでもない日常の記録であり、ただの日記だったかもしれない。まぁブログなんてものは当時そういうものだった。ただの日記である。

本なんか全く読んでなかったし、漫画しか読んでなかった僕は、文章のブの字も知らなかった。だけど、当時のブログにはとんでもない熱量と勢いと若さがあった。

 

テスト用紙の裏側に、自分の生き写しのような文章を殴り書き、毎日飽きもせず校舎の窓から紙飛行機にしてビュンビュンぶっ飛ばしてた。

 

その紙飛行機の飛ぶ距離は、たかが知れていた。校庭をはみ出ることのない飛行距離で、窓から地面に急速落下していく時もあった。だけど、紙飛行機の先端は、たった一人だったかもしれない誰かに、グサリと刺さっていた。

 

今のブログは、この文章は、もう紙飛行機ではない。

むやみやたらに送られてる営業FAXみたいなものかもしれない。

読まれることなく捨てられる、ただの紙の無駄な、厄介なものだ。

 

誰かに刺さる文章なんて、共感なんて、考えて作れるものじゃない。

突き抜けた衝動が、同じ誰かの衝動と共鳴した時に奇跡が起きるってだけ。

それでも書き続けることで、もっと何かを起こしたい。

 

物書き。

言葉、文字。

それは誰でも使えるツールであり、一番身近にある。

誰でもできることであって、全員が表現者になれる。

そんな世界で戦おうとするなんて一番難しいことだ。

突き抜けた才能なんて、砂漠の中で輝く一握の砂だ。

それでも何かを起こせると信じて書き続けていたい。