최은영 「그 여름」(『내게 무해한 사람』수록)

チェ・ウニョン 「あの夏」(『わたしに無害なひと』収録)

 

 

『ショウコの微笑』のチェ・ウニョン作家の短編集『내게 무해한 사람(わたしに無害なひと)』

- 그 여름
- 601, 602
- 지나가는 밤
- 모래로 지은 집
- 고백
- 손길
- 아치디에서

の7編収録。2018年刊

日本語訳本あり。(『わたしに無害なひと』)

 

まずは巻頭収録の「그 여름(あの夏)」

 

割と最近図書館で韓英対訳本

The Summer』

を見つけて借りてきました。

読んでいて、あれ?どこかで読んだことある!

明かな既読感。

調べてみたら、手持ちの

제8회 젊은작가상 수상작품집(2017)

に入っていて読んだことがありましたw。

チェ・ウニョンさんは2017年に本作で「젊은작가상(若い作家賞)」を受賞。

翌年べストセラーになった短編集『わたしに無害なひと』に収録されたのでした。

ちなみに「그 여름」は2021年にアニメ映画にもなったよう。

 

高校で出会った이경(イギョン)と수이(スイ)の恋。

スイが蹴ったサッカーボールがイギョンの顔にぶちあったのがはじまり。

その日から毎日のようにイチゴ牛乳をスイのもとに届けるイギョン。

天真爛漫なスイと社会の世知辛さを知るイギョンは互いを愛おしく思いながらもあまりに違っていて…

 

同性の恋とは関係ないけれど、なんとなく(遅ればせながら今ごろ見ている)ドラマ「역도 요정 김복주」のボクチュとソノクに似て見えたりも。家族の応援を一身に受けるボクチュと一足先に大人になり家族を支えなければならないソノクな感じ。 

 

同性の物語はあまり得意ではないのですが、チェ・ウニョンさんの静謐な文体のせいか、静かながら胸にぐっとくるものがある物語でした。

 

この一文⇩とか、なんかもう切ないです。

 

냉장고에는 언제 사다놓았는지 모를 딸기우유 팩들이 나란히 줄 서 있었다.

 

「The Summer」の作家ノートの作家の言葉も印象的でした。

 

남의 집 정원에서 자라나는 꽃과 나무를 미워하고 그것을 뽑아내야 직성이 풀리는 것일까....'한국적 정서에는 동성애,동성결혼이 맞지 않다'라는 말을 나는 오래 들어왔다. '한국적 정서'라는 것이 무엇인지는 모르겠지만, '정서'가 인권을 탄압하는 수단이 될 수 있다는 사실이 섬뜩했다.

 

#韓国語の本