不要不急の県境越えはいけないそうだが、境目を歩くのはどうなんだろう?
フラチなことを考えながら《都県境尾根》を往く。「棒ノ折」からの展望。よく晴れた空に見えるが、残念ながら遠望はない。地上は寒いが、もう空は春なのだろう。
↓パノラマの左端に、秩父との分水嶺。
「子(ね)の権現」↓。
↓「高山不動尊」付近。
「ゴンジリ峠」までは、おだやかな道すじだ。平らな林床で積雪が固まっている。
「ゴンジリ峠」で名栗からの登路を分けて、《都県境尾根》を「黒山」に向かう。木の間越しに川苔山方面が見える。
↓「棒ノ折」を振り返る。
「黒山」 842m に到着↓
「黒山」から、南側の展望↓。中央に見えるのは、「高水三山」へ向かう尾根のピーク。左やや遠くに、「高水山」と「岩茸石山」。
↓頂上が平らな「大岳山」のシルエット。左手前に「御岳山」の特徴ある形。その左は「日の出山」か。
「黒山」からは、「小沢(こさわ)峠」まで尾根通しの下りだ。「馬乗馬場」776m を通過。2つ目の 760mピークにベンチがあったので休憩。そばにあるナツツバキの樹皮がきれいだ。
ところが、↑このピークからの下り路を、まちがえてしまった。
ピンク・テープのあるほうへ下ったのだが、下りても下りても次の小ピークが現れない。尾根はひたすら下る。ガケのような危険箇所を何度も通過する。木につかまってズリながら下りると、それでもまた細い径が現れる。腕時計に内蔵の高度計はどんどん下がって、ついに「小沢峠」の標高よりも低くなったが、まだまだ下りがつづく。
ついに、麓の道路に出てしまった↓。私の高度計は、211mを表示している。
さあ、……ここは、どこだろう?!
道路を歩いて行くと、しばらくして神社があった↓。看板に「下名栗諏訪神社」とある。ところが、スマホで検索しようとしても、こういう時に限ってバカになって動かないのだ。ITは、いつだって役立たずだ。(気づかなかったが、手持ちの紙の地図をよく見れば、「諏訪神社」が見つかったはず。。。)
向うから来た人に聞いて、ようやく場所が分かった。バス停は、橋の向うだ。
道迷いしたわりには、明るいうちに麓に出られただけ、運が良かったと思わなくちゃなるまい。
タイムレコード 20210207
(1)から 棒の折1353 - ゴンジリ峠1408 - 1437黒山1444 - 15172つ目の760mピーク1533 - 1637道路に出る(「柳沢入」下)1646 - 1655「諏訪橋」バス停。
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2日後、おとといのリベンジを目指して、「名栗川橋」バス停で降りる。標高220メートル圏。お地蔵さんも、朝のバスを待っているのだろうか。
きょうは、「名栗川橋」を渡って、「湯基入」谷の「大名栗林道」の途中から登ることにする。このルートが、いちばん速く「ゴンジリ峠」に達する。
名栗川橋↓。大正時代に建造された埼玉県最古の鉄筋コンクリート・アーチ橋だそうだ。県有形文化財。
「楞厳寺(りょうごんじ)」↓。戦国時代に開かれた禅宗寺院で、江戸時代初期に越前・永平寺の末寺に定められ云々。『新編武蔵國風土記』に記述がある。
↓れいによって、道路崩壊。山では珍しくない。
↓ここから山道に入る。標高約430メートル。
【つづく】
タイムレコード 20210209
「名栗川橋」バス停950 - 1030山道入口1040 - (3)に続く。