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 IOCによる“東京オリンピック中止”に対抗して、政府は、プロ野球観客をモルモットにした人体実験を行ない、“科学的根拠”によって“実施可能”を主張するために(↓※)、各種方法によるコロナ感染の拡大/緩和程度を測る「実験」を行なおうとしている。

 

 「実験」のために、屋外(横浜スタジアム)で 100%、屋内(東京ドーム)でも「80% の過密」を実施する。モルモットにされる観客に犠牲者が出るのは必至だが、補償は一切ない。

 2021年東京五輪については、「IOCが中止を決定」との情報が、作家の本間龍氏によって Youtube で伝えられた。メディアが同氏に確認したところによれば、日本政府側にIOCから通知されたのは、「中止も検討してほしい」という内容だったとのこと。まだ、正式決定ではない。


 しかし、最近のヨーロッパでの感染急拡大から、IOCの中止意向は固いと思われ、日本政府は、これに対抗するために“人体実験”を思いついたようだ。

 これほど多人数をモルモットにする“人体実験”は、世界でも初めてのこと。先例にしたとされるドイツの大学での「実験」は、1500人のボランティア被験者によるもので、まったく無関係な一般観客を強制的にモルモットにする菅政権の「実験」は、それとは似て非なるものだ。


※【註】 上記動画で本間龍氏が語るところによれば、IOCと都の契約書では、戦争・災害等で「選手の安全が確保されないおそれ」のあることが、中止(契約解除)理由に規定されている。ヨーロッパで何が起きようと、開催地の安全さえ確保されていれば開催できると解釈できなくもない。政府とJOCは、ここを根拠に、「東京は安全だ」と強弁して来夏開催を強行するつもりではないか。選手も観客もボランティアもバタバタ倒れる“カミカゼ自爆オリンピック”になりそうだ。

 

 


「冷血おじさん」の真面目は、これから。

 

 

 

 



 

「日本政府が相次いでプロ野球の試合で実際の観客を対象に新型コロナウイルスの感染拡大要素を調べる実験を推進している。集団感染の懸念は少なくないが、東京五輪の開催が可能という点を立証するため一種の実証実験をするということだ。

 24日の毎日新聞と日本経済新聞など日本メディアによると、日本政府は11月7~8日に東京ドームで開かれるプロ野球の試合でこの実験をすることを23日の新型コロナウイルス対策分科会議で決めた。観客のマスク着用率、売店などの混雑率、人の流れなどを高画質カメラで記録し、スーパーコンピュータを利用して応援や食事の際の飛沫がどのように広がるかを調査する。

 球場内の二酸化炭素濃度を測定し換気状態も確認する。試合終了後には球場周辺の交差点をスクリーンに写し、一度に人が集まらないように誘導する『練習』も実施する。

 日経は政府がこのため実験が実施される日に観客を収容定員の80%まで高めると伝えた。日本のプロ野球観客数は先月19日から球場の収容人数が1万人を超える場合には50%まで認めており、現在東京ドームは1万9000人を上限に観客を受け入れている。11月7日と8日の2日間は観客3万人程度を入れるという話だ。毎日新聞は政府が実証実験の結果に基づいて観客の上限制限の緩和を検討すると説明した。

 今回の提案が確定すれば日本で行われる2度目の実証実験になる。15日に日本政府は神奈川県の横浜スタジアムで30日から来月1日まで行われる横浜DeNAベイスターズと阪神タイガースの3連戦でこの実験を行うことを決めた。

 初日の30日には横浜スタジアムの収容人数の80%である約2万7000人を入れ、問題がなければ2日目には90%の観客の入場を認めるという。これも問題が発生しなければ3日目には満員となる3万4000人の観客を受け入れる形だ。

 日本政府のこうした実験は最近ドイツで行われたコンサート会場実験をベンチマーキングしたとみられる。ドイツのハレ大学の研究チームは8月22日にライプチヒ室内競技場で健康なボランティアメンバー1500人を対象に同様の実験を実施した。

 ハレ大学の研究チームは『ウイルス拡散の現実的な危険水準を確認し屋内行事再開案を見つけたい』と実験の趣旨を説明した。

 だが日本国内では懸念の声が多い。新型コロナウイルスが沈静化していない状況で大規模観客を1カ所に集めることが果たして妥当かということだ。横浜スタジアムと違い東京ドームが屋内という点はこうした指摘にさらに力を与える。

 東京五輪開催に死活をかける菅政権のあせりが今回の実証実験に含まれているという解釈も出ている。日本経済新聞は政府当局者の話として『東京五輪で競技場に観客を入れられるかの試金石になる』と分析した。感染症専門家の二木芳人昭和大学客員教授は朝日新聞に『「(イベント開催の)制限撤廃」という事実をつくりたいのだろうが、感染者数をみれば、このタイミングでの実施には懸念が大きい』と話した。東京五輪開催に向け政府が無理をしているという意味だ。」

 

 

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 「実験台」にされる合計15万人以上に対して、感染したかどうかの個別PCR検査等は予定されていない。「実験日」以後の東京と横浜の感染者数の推移などから、“実験結果”を検証するということのようだ。つまり、「実験台」にされるのは、観客だけではない。観客からうつされる東京都民・横浜市民すべて、ということになる。

 

 なんともズサンな非科学的イベントとしか言いようがない。「実験」結果よりも、「実験をした」という口舌の威力で押しまくる腹だろうか。

 

 731部隊も顔負け、政府とJOCの体裁を取り繕うだけのために、数百人の感染者を出そうという冷血無比の「人柱(ひとばしら)」政策だ。

 




 

 

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