【続報】 5日22時
台湾のメディアによると、《宣言》に集まったのは、ネットユーザー数千人とのこと。運動組織のようなものは無いもよう。(あくまで、現時点での一情報です。同日未明のネット情報↓によると、中心となったショッピング・センター以外に、数か所で集まったとのこと)
日本のメディアは、いまのところ《宣言》を黙殺しているもよう。
【時事通信】は、もっぱら「デモ過激化」の側面を取り上げて報道しており、まさに冷笑的な日本人の素晴らしいお手本ですw もう、共産党も嫌中も関係ない。安倍ファシズム万歳!共産主義万歳!‥らしい。
ネットに出回っている日本語情報は、フェイクが多いので要注意です。香港警察に代って人民解放軍が警備しているだの、ウソだらけ。一部のニュース・サイトも、フェイクをそのまま載せています。≪フジ・産経以外の≫マスメディアは(都合の悪いことを沈黙するだけで)ウソは書かないので、情報は、新聞か通信社のサイトで確かめましょう。
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香港。数カ所で大勢の香港人が集結し
『香港臨時政府』発足宣言をした。
“緊急事態条項”で議会をネグった覆面禁止条例が施行されたのは、きょう(5日)午前1時のこと。その後数時間のあいだに、香港の情勢は大きく流動しています。その経過は、時事通信ウェブにもまだ出ていません。日本のテレビにニュースが届くのは、まだ数時間先でしょう。
ひと足先に、ニュースをお届けします。
香港《臨時政府樹立宣言》 (動画)
立法会(香港議会)は解散し、3か月以内に臨時立法会を選出する。
香港特別行政府の現・行政長官、各部門局長・補佐官は、《臨時政府》による委任を受けるまで、職務を離れる。2018年以後の政策は執行を中止する。
しかし、(2017年までの政策と)、現行の香港法律、および各部門の職員は、現行のまま維持する。
《臨時政府》の任期は、むこう5年以内の普通選挙までとし、 3年以内に普通選挙を行なうべく準備する。
《臨時政府》の首長と各長官は、普通選挙後の新政府および公営機関の役職には、任命されないものとする。
↑最後の行に注意 !! これはクーデターではない。クーデターとは、権力者でない者が、みずから権力者となるために、暴力的に権力を握ること。 《臨時政府》は、普通選挙が行われて新政府ができたあとは、いっさいの公職に就かないと宣言している!
さいきんの日本の子供たちは日本語を知らない。 バスチーユが襲われたとき、ルイ16世は側近に訊ねた:「また反乱かね?」「いいえ陛下、革命でございます。」
香港の市民は、普通選挙を行なうことだけを要求して起ち上がった!
この《臨時政府》宣言を、「中国から独立しようとしている」と読む人が、日本語のアカウントには多いようですが、宣言書を読むかぎり、ぼくは違うと思います。
「一国二制度」のもとで、「香港特別行政区」に普通選挙を導入する、というようにしか読めません。選挙以外の「特別行政区」の制度に、手を加えるようにも読めません。法律はそのまま。政策も 2018年より前からのものは、そのまま。トップの顔ぶれも、「行政長官」以外は、(おそらく《宣言》に従う約束をさせて)そのまま再委任する可能性があります。
とすれば、「行政長官」を、デモ指導者の要求する人に交替させて、普通選挙を実施することで、中国政府と妥協が成立する余地はあることになります。
もちろん、予断を許す状況ではありません。独立ではないとしても、「天安門事件」当時のレベルまで要求が先鋭化する可能性はあります。それ以前に武力弾圧が加えられる恐れも。しかし、自由への努力をせせら笑って、バカにし、自分の知ったかぶりの機会にすることしか考えない人たちが、もしいるのなら、彼らは、自国でも権力の味方です。気をつけましょう。
いますぐ香港に行きたい(《臨時政府》樹立を支援するため?)、いや、俺はもう香港に来てるよ、という本土の中国人らしいツイートも見られます。「30年前にあったこと(天安門事件を指す)の再来(連鎖)だ」というツイートも。
漢文が返り点なしに読めれば、白話(現代中国語)もだいたい解るので、ぼくは解るんですが(検定3級)、翻訳まではできないのが残念。
対して、日本語のツイートは、クーデターだと言ったり、中国軍が来る口実を作ってるだけだ、などなど。冷笑的なのが多いと思うのは、偏見でせうか‥‥
情熱をなくしただけでなく、心も魂もどこかに置き忘れた「おとな子供」ばかりではないことを祈ります。
国際情勢の、権力の力関係の分析など、アメリカ合州国の偉ぶった教授連にでも任せておけばよい。ニュースには、別の見方もある。
日本にも沖縄にも核を持ちこませないことが肝心。そのほうが、けっきょく香港の民主化のためにもなる。