私は10年前就職活動して、自動車メーカーに就職した毛利だ。
あの時お前は、芸人になるか、普通に働くか迷っていたな。
そして、お前は芸人を目指した。
私は普通に就職した。
色々あったが、今どっちが正しかったか。ちょっと情報交換しようではないか?
私は就職して、自動車メーカーに入った。営業回りだったが、コミュニケーションを取るのが苦手な私だったので、なかなか成績が上がらず、会社では、クズと呼ばれ出した。ああ、そうだ。クズだ!たまに、屑というやつもいる。漢字で呼ばれた方が私は好きだ。
そんな私を慕ってくれる人もいた。
京子さんだ。
彼女は美人で気立てもよく。俺がクズと呼ばれていても、途中で割って入ってくれて、
「毛利さんはクズじゃないわ。屑って漢字の方で呼んであげて!」
と言ってくれた初めての人だ。
なかなか人の気持ちがわかる人だ。
京子さんとはすごく、気があった。
しかし、京子さんには、虚言癖があった。
「昔、私、チーターに、襲われて原付で逃げ切ったことがある」とか、
「こう見えて私、学生の頃は、甲子園を目指す高校球児だったんだからね。」
「私はラーメンに拾われ、うどんに育てられた」
など、すごい虚言癖だった。
そんな、京子さんに私はぞっこんだった。
京子さんとは、結婚も誓い合った仲だった。
そして、結婚する前に、結婚したら色々と距離感が近づき過ぎて、飽きてくるから、結婚したらすぐ別居婚をしようとも誓い合った仲だった。
なかなか、私と馬があったし、考え方も似ていた。
しかし、結婚する前夜に京子は私を置いて逃げてしまった。
結婚資金を全部持って、、
そう、私は騙されたのだ。
京子の虚言癖が多すぎて、何が本当かわからなくなり、結婚の約束もどうやら嘘だった様だ。
でも、私は後悔などしていない。
何故なら、彼女と暮らした日々は、嘘で固められた言葉でも、そこには、まぎれもない真実の幸せがあったからだ。
京子はもういない。
そして、金もない。
私は、ヤケになり、ギャンブルに手を出した。
そのギャンブルも当たるはずも無く、パチンコ、競馬、競艇、かける額もどんどん増えていった。
借金もどんどん溜まり、ついには、裏カジノにまで手を出した。
裏カジノでは、バカラやポーカーなどもあるが、シンプルに次に店に入ってくる奴、男か女かとかもあった。
私は、次に店に入ってくる奴、男か女かゲームがとてつも無く得意だった。
なぜなら、裏カジノにくる奴はだいたい、男だからだ。
私は裏カジノの次くる奴、男か女かゲームで財をなした。
しかし、その栄光も長くは続かなかった。
警察のガサ入れが入ったからだ。
私は当時、ギャンブルで財をなして、怖いもの知らずだった。
その日も次に店に入ってくる奴、男か女かゲームをしていた。
「よーし!今日は調子がいい!次は人生を賭けた大勝負だ!次入ってくる奴は、男だ!男に全財産をかける!」
賭けた瞬間、ガサ入れが入り、警官が突入してきたからだ。そして、何故か女警察から1番最初に入ってきたのだ。
そこで、私は初めて敗北し、全財産を無くた。
そして、5年間、ブタ箱に入った。
未だに、潜入の時、女警官から入ってきたのが謎である。
そして、刑期を終え、全財産を無くした。私は今、バイトを3つ掛け持ちしている。
1つは畑でカラスを追っ払うバイト。
1つは金持ちのバァさんの話を聞くバイト。
1つはテレアポのバイトだ。
テレアポのバイトはほとんど寝てても大丈夫だから、まぁ、3つを掛け持ちして、30万は稼いでいる。
こんな私ですが今は、幸せです。そっちはどうですか?
芸人毛利からの返信。
お手紙ありがとうございます。
どちらが正しい生き方かはわかりませんが、1つ言える事は、
本物の芸人より波乱万丈な人生おくるな!