ここのところ読んだり、書いたりするスコアリングの重要性を指摘していましたが今日はその真逆です。
なぜ一度型を覚えたり視覚化や整理が必要なのか?
それはインプロバイズや即興、発展形としての作曲のためです。
多重録音もバックトラックに合わせて弾くという意味では
カラオケとも言えますが、カラオケはだれかが作った曲を歌詞も節回しも決まった中で「ある再現を楽しんでいくもの」です。
しかしそれがプロフェッショナルなものであれ、パソナルなものであれ、レコーディングというのはそれはそれでクリエイティブな工程の一つです。
ビジネスや時間の制約などの中でみんなで形にしていくため一度にヨーイドンで再現できない場合もままあるわけです。
オリジナル作曲ではなくカバーなどの場合でも楽器やこだわりの弾き方やアレンジなどオリジナリティが要求されるところです。
現代音楽家ジョン・ケージを知ってますか?!
スコアも標準的なルールで運用されるものもあればこんな感じで独特の棋譜が行われるものもあります。
宇宙人?!( ´∀` )
ご存知の方は多いと思いますがジョン・ケージの無音の音楽
もう観念論の極致ですね(≧▽≦)
これを静的な暴走とするならば
ジミヘンやインギーは動的な暴走といえると思います。
しかし彼らは怒りや激しさを表現していて、一定の様式やルールを守って弾いた後ソロタイムで意図的にコントロールされた音楽ルールの破壊を行うのです。
ご存知の方はわかるようにインギーのディレイやまびこを利用したバイオリン奏法のあとシュワワワワアアン~(←YOUTUBEでみてください(笑))なんていうのをはじめてみたら
「なんだよめちゃくちゃじゃない」
っていうと思います。
プロフェッショナルはこういうあえてルールを外す・壊すというのをコントロールして演奏ができます。
反骨的なのも芸術家たるゆえんですよね。
普通の人がチューニングもあっていない、リズムもめちゃくちゃ、響きも何もない、ただかき鳴らしているだけ・・・・複数で弾いているけど響きあうメロディも和音もない・・・・コンテンポラリーJazzみたいにずれているようだけどスリリングにリズムを変えて演奏が進んでいるなんていうこともない・・・・そんなパフォーマンスがあったとしたら・・・
それは適当でただ滅茶苦茶なだけです
音楽として成立するには基礎や土台が必要です。
ある土台=枠組みの中で選択するべきメロディやリズムには制約があります。
それを守って作られているのがメロディ譜・パート譜などでその通りに弾いたり歌えば安全に形になります。
しかし音楽はリアルタイムな言葉であり、対話であり、
生き物であり、どんどん変容して発展していくものです。
シーケンシャルに順番に築かなくても、感覚的に音楽として、フレーズとしてリアルタイムに成立させてしまうのがインプロバイズ=即興演奏だと思います。
他の人が作った曲や楽譜を昇華して、いくつもの型を覚えることで、自分の出したい音を出す方法を覚える=自由を手に入れられるようになります。
そういう意味で普通の人であればあるほどこうした積み上げが大事ではないかと思います★
自分も伴奏パターンを作ってソロを入れるというのをよくやります。
お気に入りの歌の伴奏にちょっとメロディを入れてみたり
お気に入りの節回しを入れてみたり・・・演奏に余裕が出てきたら音で遊んでみるというのをやっていくと楽譜がなくても頭の中でイメージが浮かんだら楽器で思い通りに音を出せる・・・・というところに確実に近づいていきます(^_-)-☆