DigiReco誌からギターやウクレレで役に立ちそうな話題を取り上げたいと思います。


脱初心者!
編集からミキシングまで曲を仕上げるテクニック





◎曲のクオリティをアップさせるミキシングにこだわろう


「DAWに興味はあるけれど、今一歩、手が出ない…」。

そんなバンドマンの目線で、本誌編集長がDAWに挑戦していく模様をお送りしていくこのコーナー。先月に引き続き、今月もミキシングやマスタリングといった由一の最終仕上げの工程こついて見ていきましょう。

◎ミキシングはモニター環境から

三谷:今月もよろしくね~。先月は録音やエディット機能について教えてもらったけれど、今回は「ミックス」についこ教えてくれない? いろいろなプラグインをインストールして、ちょこちょこと使ってみてはいるんだけれど.なかなか思うようにいかなくてさ…。

先生:ミックスは一長一旦でできるものではありませんからね。
三谷:そんな身も蓋もないことを…。
先生:うちろん考え方だったり、コツはあると思いますので、そういう部分にも触れていきますね!
三谷:よろしく!んじゃ、まずはどこからやれば良い
の? EQ? それともコンプレッサー?
先生:その前にモニタリング環境からですね。
三谷:そこから-? 具体的には何をやれば良いの?
先生:そうですね…。まずはスピーカーの置き方からでしょう。今はスピーカーを机に直置きしていますよね。
三谷:うん。タメなの?
先生:ダメとは害いませんが、あまり良くはないかと…。音は「振動」ですよね。で、その振動のエネルギーを生み出すのが「スピーカー_なのですが、振動は空気よりも固体に伝わりやすいんです。
三谷:また小錐しい感じ:こなってきたね…。要するに、どういうことなの?
先生:憎単に言うと、「なるべく振動が机に伝わらない方が良いですよ」ということです。そうでないと、低域がボヤけて、聴き取りにくくなってしまいます。
三谷:そういえば、「インシュレーターJっていうアイテムがあるもんね。じゃあ、インシュレーターを使って振動を抑えれば良いの?
先生:考え方としてはそうなりますね。あとはスピーカーの高さを調整するのも大切です。
三谷:耳をツイーターの高さに…つてアレのこと?
先生:はい。
三谷:でもさ、一般家庭でスピーカー・スタンドを立てるのってかなり勇気がいるよ? スペースも取るし‥。
先生:應近では、机の上に置いて使えるスピーカー・スタンドが販売されています。値段も手頃ですし、オススメですよ!
三谷:なるほどね。環境構築はまたの機会に改めてやるとして…。ミックスをやろうと思った時には、やっぱりスピーカーは必要? それともヘッドホンでもできる?
先生:理想を言うと、どちらも欲しいですね。ですが、ヘッドホンでも無理ではないと思います。
三谷:歯切れが悪いねえ…。実際のとこそ、スピーカーを鳴らせる家って少ないでしょ?賃貸はもちろんだけど、一軒家でも家族の目があったり‥・。だから、ヘッドホンでやらざるを得ないということも少なくないと思うんだよね。そもそもイヤホンで音楽を聴く人が圧倒的に多いだろうレ‥(笑)。
先生:そうですね。最近はスピーカーを使わない代わりに、「ちょっと良いヘッドホンを…」という人が増えていますからね。
三替:ヘッドホンでミックスをやる時に気を付けることってある?
先生:音の分離が良過ぎることと、「スピーカーよりも定位が広がって聴こえる」という特性を意識することでしょうか,
三省:というと、具体的にはどういうこと?
先生:では、ヘッドホンを想像してみてください。ヘツドホンは耳の直近でスピーカーが鳴っているようなこうのなので、スピーカーに比べて定位がハッキリとし過ぎてしまうんです。そういえば、面白いツールがありますよ。
三谷:なになに、どんなツール?
先生:Focusriteの「VRM」という製品なのですが、スタジオや部屋といったいろいろな環境で、様々なスタジオ・モニターを鳴らしたサウンドをヘッドホンでシミュレートできるんです。
三谷:おっ、それ、面白そうじゃん。
先生:ソフトとDA兼ヘッドホン・アンプになるハードの組み合わせで使用するのですが、Focusriteのオーーデイオ・インターフェイスの中にはVRM機能が組み込まれているモデルもあるようです。あとはBeyardynamicのbVS VirtualStudioというプラグインがあるのですが、これでもスピーカーの鳴り方をヘッドホンでシミユ
レートすることができます。こちらはフリーのプラグインなので、気軽に試せると思います。


写真1 ISOAccouSticSの卓上スタンド、ISOL8Rシリーズ




写真2 FoCUsriteVRM




画面1 Beyerdyn8micbVSVHtualStudio