第十章 引き寄せの法則と未来予知
-----先ほど、災害の予知を通して霊的なメッセージを伝えたいというお話がありましたが'ジュセリーノさんは人の生き方について考える活動もしておられるのでしょうか。
ええ、人の幸せな生き方はわたしにとって大きなテーマです。
一九七〇年代当時、アメリカなどの先進諸国では多-の人がうつ病など神経系の問題に悩まされるようになったので'人の行動や神経の働き、幸せな生き方などが話題になっていたんですね。
それに触発されて、わたしもいろいろなことを研究して文書にしたためていたのです。
-----その文書で公開できるものはありますか。
じっは1976年から96年にかけて書いた文書があるのですが'ある事情で別の著者に使われてしまいました。
-----くわしくお聞かせください。
はい。
『ザ・シークレット』(※ロンダ・バーン著角川書店刊)という本をご存じでしょうか。
あの本にはわたしが書いた文書の七割が使用されているのです。
わたしは、幸せは人の行動が引き寄せるものだという趣旨の二十二ページにわたる文書を書いたのちに'同じ分野で研究をしていた何人かの人たちに意見を求めるため、その文書を送りました。
送り先には、オーストラリアでテレビ番組を制作していたロンダ・バーンという女性や、著名な超心理学者たちも含まれていました。
ところが、のちにわたしの書いた文書が無断でバーン氏の原稿に用いられ'出版されてしまったのです。
----文書が使われたことをどういう経線で知ったのですか。
わたしがこの件を知ったのは'ブラジルで『ザ・シークレット』という本が出版されたときのことです。
友人に研究を送ったときに、この本にそっくりなことが書いてあると聞かされました。
バーン氏たちに向けてわたしが送った手紙のなかでも「シークレット」は大事な言葉として使われているので'とても気にな-'本を貸してもらって読みました。
----『ザ・シークレット』を読んだときはどんな気持ちでしたか。
まず悲しかったですね。
憎しみよりは落胆のほうが大きかった。
わたしは彼女たちを尊敬し、知性を認めたうえで意見を求めたくて文書を送ったのです。
それが'まさかいきなり彼女らの本になるなんて、青天の霹靂でした。
こんな形で研究を認めてもらっても、少しもうれしくありません。
自分の本に使用するなら、本当はわたしに一言いうのが筋ですよね。
書籍に引用するならば、出典を明記するのがルールのはずです。
※ジュセリーノ氏が1976年から96年にかけて執筆した文書「希望の力(ザ・シークレット)」。
ジュセリーノは98-99年、他の人の意見を求めるため、 22ページにわたる同文書をロング・バーン氏、マイケル・ベルナルド・ペックウィズ博士、ジョン・ハガリン博士、ジョー.ピタリー博士などに送った。しかし、のちにバーン氏が著者となった「ザ・シークレット』に、文書の内容のほとんどが無断で使用されてしまったと主張している。
-----その事実を知って、どうしたのですか。
彼女たちにあてて文書使用を指摘する手紙を書き、予知の手紙と同じように公証役場で登録をしたうえで送りました。
でも、返答はありません。
ブラジル版の本を出した出版社にも自分には著者の権利があることを手紙で訴えましたが'やはりなしのつぶてです。
でも、反応がないのは認めたのと同じことだと考えています。
-----この件ではなにがいちばん問題だと思っておられますか。
わたしは最終的になにかしらの形で世に発表するつもりだったので、みなさんの意見をうかがいたくて文書を送ったのです。
『ザ・シークレット』の出版の前にあたる二〇〇三年には、ブラジルで有名な雑誌『シコーラ』の編集者にも研究内容を送りましたしへその記録もちゃんと残っています。
わたしの本のタイトルは最終的には『ザ・シークレ㌢ト』にはならなかったかもしれませんが、出版をしていたら'お世話になった人たちの名前は当然記したことでしょう。
意見をもらえたことは大事ですから、感謝として本のなかに名前を記すのは当然のことです。
わたしはカンファレンスやトークショーに出席するときも'自分が接してきた人の名前を出したうえで'彼らの言葉を引用して苗をしています。
-----法的な手段をとるつもりはありますか。
ええ、すでに弁護士にも相談しています。
別に作者たちを困らせるつもりはありませんが、わたしの研究の成果であることはちゃんと認めてもらいたいのです。
それは特定の個人を訴えるというより、法律で定められているわたしの権利を守るためです。
-----では、もともとジュセリーノさんが書いていた文書に話を戻しますが、幸せを実現する「引き寄せの法則」と'未来予知はどう関係しているのでしょうか。
人は思考の持ち方によって、自分の未来をプラスにすることもマイナスにすることもできます。
当人の考えによって物事は変わりますから、自分自身だけでなく地球の運命をよくすることも悪くすることもできるのです。
-----つまり'未来は自分で引き寄せているということですね。
そうですね。
人の意識が未来をつくっているのです。
-----そこで疑問が浮かぶのです。ジュセリ-ノさんがこれまで予知してきた出来事は、地震や台風、人が亡くなった事件というように'悲しい出来事が多いですよね。
ええ、そうですが、別にわたしがマイナスの未来を引き寄せているわけではありませんよ(笑)。
わたしは現在の影とも言える部分を予知して話しています。
それを人がどう受け止めて、どのように現実を引き寄せるかによって、未来は変わってくる。
すべては人しだいだということです。
宇宙は人が求めているものを提供してくれますが、たしの予知はわたしが求めているものとは異なります。
暗い未来をお願いしているわけではないのです。
むしろ、それを実現させないために予知をもらっていると思ってください。
将来起きる暗い出来事をすべて好転させるのはもちろん無理でしょう。
でも、マイナスの現状を少しでもプラスに変えることができれば、また別のプラスの出来事を引き寄せることができる。
そうやって、少しずつでもプラスの連鎖反応を起こすのが目標なのです。
-----では、予知を聞いて暗い気分になっていてはいけないのですね。
そうです。
落ち込んだりパニックを起こした-するのではなく責任感を抱いてほしいのです。
いまの人たちを見ていると'マイナスの情報をあたかも存在しないかのように覆い隠し'居心地のよい方向に進むことがプラス思考だと思い込んでいる節があります。
自分ひとりの環境だけをよくしてのほほんとしている。
責任のない状況をつくってラクになろうとしている。
たいへんな勘違いです。
実際にはそういう姿勢がマイナスの現実を生み出しているのですから。
平和や居心地のよさを求めるあまり、責任や義務を忘れてしまった。
約束を守らない'目的を達成できないということを積み重ねるうちに、どんどんマイナスの環境を深刻化させているのです。
不利益な条件に囲まれる最悪の環境を自分で作り出してしまっています。
-----それを正すために、あえて厳しい予知をしているということですか。
そうです。
物質的なことしか見えない人が多-なっているために、次に起きることがわからなくなっているという今日の状況はひっくり返さないといけません。
わたしは迫り来る災害を予知することで、マイナスの情報を無意識に遮断する人たちの心の扉をノックし、目覚めさせたいのです。
物質的なことだけを偏重する生き方では早晩行き詰まってしまうことをわかっていただくために、あえてマイナスの情報を意識してもらい'大きなプラスを生み出したいと思っているのです。
-----そういえば'予知を知った人のなかから「将来が不安でしかたありません」という声が出ている一方でも講演会の来場者には「植林活動をしているのですが、どこに植林したらいいでしょうか」と質問している方がいらっしゃいましたよね。
ええ、たしかに。
まったく異なるふたつの反応が見られますね。
不安に駆られている方は、もしかしたらこれまでとても落ち着いた暮らしをしてきて'責任や義務の必要を感じていなかったのかもしれません。
わたしの本を読んだことで衝撃を受け'未来のことが心配になったのでしょう。
スイッチが入ったという意味ではよいことだと言えますが'恐怖やパニックで頭がいっぱいになってしまって次のステップに踏み出せていない。
行動に移すことができないまま「もうだめだ」とあきらめの境地に入ってしまう恐れがあり、そうなれば未来はいままでと変わらなくなってしまいます。
後者の方は'現在自分が送っている平和な暮らしはいつまでも続かないことに気づき'第一歩を踏み出すことにしたのでしょう。
人が生存を続けていくためには、地球にとってよいことをしなければいけないことに気づいたのだと思います。
将来待ち受けている悲惨な出来事のイメージに反応して、プラスの思考を行動に移しているということです。
-----お話を聞いていると'責任感をともなったプラス思考が大事だということのようですね。
そのとおりです。
わたしの予知は内容の暗さからマイナスにとられがちですが'本当は'みなさんにはそれに立ち向かっていこうとするプラスの頚城まで踏み込んでほしいのです。
ネガティブな予知に変化をもたらそうとするポジティブな生き方を心がけていただきたいと思います。
明日から生き方を変えよう、というのでは間に合いません。
今日、それもいますぐに心の持ち方をなおきなければ現状は変わらないのです。
アメリカに住んでいる'ある中国人研究者はわたしの予知を記した本についてこう述べています。
「いままでたくさんの書物を読んできたが、たいていの本は冒頭から終わりまでプラスかマイナスにかたよっているものだ。
でもジユセリーノの本は、現状はマイナスだとはっきり示したうえで'将来をプラスに変えようと読者を励ましている」と。
とても的確でありがたい評価だと思っています。
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