(つづき)



中国の地震も同じような感覚です。

崩壊した建物で苦悶のうめき声が耳に入ってきました。

最初は自分がどこにいるのかわからなかったのですが、現地の会話を聞いているうち
にだんだんのみこめてきました。

ミャンマーでもそうだったのですが、水と食料を求める気持ちがとても強く感じられました。


-予知夢を記した手紙を関係先に送っているとおっしゃっていましたが'手紙を送られた側はなにをしたらよいのでしょう。


そうですね--。
ひとつ例を挙げましょう。


昨年インドネシアで地震がありました。


その地震はすでに予知夢で知っていたので'発生前に、現地の政府の方と会議を持ったのです。


そして、予知した日付の前後十数日間は注意を怠らないようにしましょうという結論を出し'政府の主導で地震が発生すると考えられる場所に連絡が行われました。


地震は実際には予知より1日早く発生したのですが'連絡が行き届いていたおかげで'被害は驚くほど少なくてすんだのです。


わたしが手紙を送るのは'本来はこうしたことが目的です。


みなさんに知らせることで災害の被害を減らしたいのです。


知っていれば'知らない場合よりも備えができることは間違いないのですから。
具体的にはどんな準備が行われたのでしょう?
このインドネシアの地震の場合は'政府が


「海の近くには行かないように」


「被害の大きくなりそうな場所には近づかないように」


と通達をしていたそうです。


地震の規模はマグニチュード六以上におよびましたが'報道では死者の数が報告されていなかったところを見ると'おそらぐ死者は出なかったのでしょう。


もちろん物質的な被害はありましたが、もしみなさんが知らされていなかったら被害者もたくさん出ていたはずです。


危険を意識していたことで'自分の身を守ることができたのだと思います。


-ミャンマーのサイクロンについては、講演会で「現地では水と食料が必要とされている」とおっしゃっていましたね。
そうすると、一般的に自然災害では'水と食料を蓄え、すぐに輸送できる態勢を整えておくのがよさそうですね。


もちろんそうですが、ひとつ留意していただきたいことがあります。
それは'水はすぐに腐るので'大量に長期間保管するのは無理だということです。


たとえば、日本でマグニチユード七から九くらいの地震があれば'被害はたいへん激しいものになると思いますが'この国に大量の水を保管する場所はありません。


また、みなさんもご存じのとおり、日本は食料の自給が少なく輸入に頼っている部分が大きいですよね。


そのため、食料を大量に調達するのも難しい。


ですから、水と食料は深刻な問題にな-やすいのです。