首都直下の内陸型地震への連鎖


それでは、日本列島のどこで巨大地震が発生するのか。


将来起きるであろう震源域を予測するとき、ある程度の時間を経ても通常の地震活動が起こっていない地域、すなわち「空白域」に着目する木村氏は、空白域も2種類に分類されるが、ある地域だけを避けるようにして,その周辺で小さな地震が無数に起きている「ドーナツ・アイ現象」が見られる空白域に、大地震発生の危険性が高いという。


「いまもっとも警戒を要するのは、千葉県銚子付近と房総半島南方沖の空白域です。


前者の震源の深さは推定数十3で、太平洋プレ1-との境界で起き、規模は6-7程度です。


後者も同様に、太平洋プレートとの境界で発生し、M7クラスの地震が想定されます。


ともに首都圏近-のプレー-境界型地震なだけに、超大型ではな-ても、津波の影響や震源に近い首都圏への被害が避けられません」

(木村氏)1923年の関東大震災の再来となる〝第2の関東地震〟発生の危険地帯----。


木村氏は銚子付近を指摘する。


ただ、銚子付近は相模-ラフ北側の空白域から離れており、相模トラフ沿いの空白域ではないため、大正の関東地震と同列に語れるものではない。


「1987年の千葉県東方沖地震(M6.7の後、特に90年代に入って以降は、銚子を中心とした千葉県や茨城県に地震が頻発してきました。


なかには人体では感知できない微小地震もありますが、2005年1月11日のM6.1のような比較的規模の大きなものも含め、地図上に震央の位置を記していくと、銚子には震源が集中しているのに、その周りにはほとんど発生していないことがわかります。

銚子を中心としてドーナツのような空白域があるのです。

こうした地帯を私は 『ドーナツ・アイ』と呼んでいますが、ドーナツ・アイは地震のエネルギーが溜まっているだけに、もしもここで発生したら大地震になる危険性が高いのです。

銚子付近の場合はM6-7クラスの地震が予想されます」


さらにこの銚子付近の空白域の西側に、別の新たな「ドーナツ・アイ」ができている可能性があるといぅ。

木村教授が2005年4月に発見した、茨城県の筑波山西側付近だ。


この地域に小さな地震が集中しはじめたのは2000年頃から。


周囲で起きた地震が比較的少なくデータ畳が足らず、ドーナツ・アイといい切れるかど-かはまだわからない。


しかし、首都圏に近いだけに、警戒せざるを得ない地域というのである。


この銚子方面の空白域で地震が発生すれば、そのエネルギーはM6-7クラス。


「時期的にはこの1-2年以内」 


というから、まさに目前に迫った危機だ。


「さらに、これらのプレー-境界型地震が首都直下型の内陸型地震を誘発する危険性が高まります0


直下型地震は容易に推測できないだけに、首都圏に与える影響は計り知れません」(木村氏) 


その、誘発が懸念される首都圏の菌下型地震の場所は、茨城県つ-ば学園都市や、原子力発電所がある東海村周辺直下だと警告する。


「規模はM5から6前後。
小型ではあるが、直下型だけに侮れない。
銚子付近の地震の巣を目玉とすれば、その周辺でドーナツ状に活動しているといえる」


というのだ。



n04_ 004-2(地震雲)

n04_ 004-1(地震雲)