ドラッカーの予言どおりになっている昨今の状況。田坂氏は若干フィルターが掛かってますので完全なドラッカーの意図は伝わっていないように思います。

なぜならケビン氏も言うように確かにインターネットは人工言語としてNETを介して間接的にコミュニケーションは成立するものの、本質的なコミュニケーション、また有用な情報の大半は英語でなされる以上、最低限英語で読める必要があるからです。


またこのジェイコム株発注に代表される金融システムの貧弱さ(東証の負荷性能の低さなど枚挙に暇gませんが)あとにもIT技術の貧弱さについての記事がいま激震のはしっている年金システムについても触れられます。


葛西がすでにインディアンタウンとありますが

仕事で川崎のほうに行った時、

ビルですれ違う人が見るからにインドの方で

食堂もほとんどインドカレー店なのには驚いてしまいました^^;


英語リッチと英語プア―イングリッシュ格差社会 (Kobunsha Paperbacks 109)/ケビン クローン 越智
¥1,000
Amazon.co.jp



インド人もピックリの「英語で権済成長」


英語ができたおかげで、いまや世界でもっとも成長している国がプリックスインドIndiaであります。

BRICs諸国のなかでも、インドの成長ぶりは傑出しており、 IT関連の底力は世界一。

「立ち遅れてど一するニッポン!?」といった昨今の状況presentsituationは、みなさんもおわかりかと思います。


BRICsという言葉は、ここまでに幾度も登場したゴールドマン・サックスがつくったわけですが、 Brazilブラジル、 Russiaロシア、Indiaインド、 China中国の頭文字を取ってできたものです。


で、この4カ国のうちで、インドがどこが達うかといえば、国民が英語を話すということです。


もちろん、総人口11億人の全部が全部話すわけではありませんが、半

分以上は読み書き喋り、問題なしでしょう。


これが、インドをいまやBRICsの最強国にしているわけです。
インドは、印度亜大陸(インドアテニスのインドアではない)と呼ばれるように、かつては広大な領土の28ステイツstates (州-国)にそれぞれのマハラジャ(王様)がいて、言語もそのステイト(国)によって、読み書き喋り、みな違いました。


それを言語と法によって、統一uni丘cationをもたらしたのが旧宗主国colonial masterであるブリティシュ・エンパイアBritishEmpireであります


帝国主義の時代は、激しくイギリスを憎んだインド人ですが、いまでは、英語に関してだけは、感謝しているインド人も多くいます。
当時は、まさか、グローバル化で英語が世界標準語になるとは、誰も考えませんでした。


まさに、インド人もビックリなのです。


なまるインド英語とオフショアリング


ちなみにインド英語は、ちょうど宇多田ヒカルのような英語と母国語mothertongueのちゃんぽん表現が連発され、イギリス英語を基調としているものの、 Rを巻き舌で発音するなどの詑りaccentがあって、アメリカ英語で育ったボクは聞き取れないことも多いのです。

たとえば、インド英語の代表的な靴りは、 funnyやmoneyが「フニー」 「モニー」となってしまうこと。

「ファニー」が「フニー」になってしまうと、どこがおかしいんだよとツツコミの1つも入れたくなります。

また、インド英語ではthの発音が[t]や[d]になる傾向があります。

たとえば、 thinkがtink、 threeがtreeと詑るthatとthose にいたっては、それぞれdatとdoseと耽るfatherやmotherも「ファーダー」 「マダー」となるので、単語の発音そのものは、日本人英語(ジャパングリッシュ)と似ているかもしれませんね。

要するに、カタカナ式の発音に近いわけです。

とまあ、それはともかく、英語ができるうえに、インド人は数学ができる。
なにしろ、インド式掛け算九九は2桁なのですから、l桁民族の日本人はかないません。

もともと、数字上最大の発見といわれる「ゼロ」の発見もインド人なわけですから、インド人は数学には先天的、伝統的なセンスを持っています。

となれば、インドでIT産業が大発展をとげたのは、むべなるかなでしょう。
まずは、アメリカのIT産業、シスコシステムズCisco Systems、マイクロソフトMicrosoft、アップルAppleなどの「フォーチュン500」掲載の優良企業が次々と研究所を`っくり、インド人を雇ってパンパン投資したわけです。
これは、シリコンバレーSiliconValleyがそっくり移動したと言っても過言ではなく、バンガロールBangaloreはインドのシリコンバレーと呼ばれてインド第1のIT都市となり、ハイデラバードHyderabadはインド第2のIT 都市となったわけです。

そして、いまやインド人の英語も、すっかりアメリカ英語化されました。
つまり、アメリカからクレジット会社に問い合わせ電話をすれば、インドでインド人オペレーターがアメリカ英語で答える。

あるいは、アメリカが夜中のうちにインド人がソフトを開発する。
さらにまた、会計書類を作成してくれるなどという「オフショアリング」 offshoringが行われるようになったわけです.


英語ができないとソフト開発は無理


では、ここで、 IT産業、特にソフト開発softwaredevelopmentには、なぜ、英語が大切かという問題を考えてみましょう。

そして、いかにこの分野において、私たちの母国語である日本語が不利であるかを考えてみましょう。

まず、現在の世界のソフトウエア産業は、英語のネイティブ国家(米、英、豪、加、 NZ、南ア)とネイティブ・レベルに英語が堪能とされるオランダ、イスラエル、ドイツ、デンマーク、アイルランド、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドによって、約95%が握られています。

このことが、なにより、英語が駆使できなければソフト・ビジネスは不可能であることを物語っているのです。

また、これはあとの項で書きますが、結局、 ITは技術technology とはいえ、その世界は英語で成り立っているので、技術はあっても日本語でしか表現できない日本人は太刀打ちできないのです。

要するに、プログラミングprogrammingが英語でできなければ、ソフト開発は無理なんですね。

また、英語と日本語の思考回路thoughtprocessの違いも、この差を広げる原因causeになっています。

広く言われているように、日本語は論理的、科学的思考Iogical and scientific thinkingには向いていません。

謙譲語、尊敬語を使い、奥ゆかしいことを尊ぶ日本語による日本文化our traditional cultureそのものが、科学技術思考を奪っていると言っても過言ではないのです。

科学技術は、より細かく正確に、そして事実に忠実に、かつ理論的にものごとを構築build up Lなければ発展しません。

この思考プロセスを支えるのが言語だとしたら、日本語はハンデ10ぐらいつけてもらわないと、英語世界とイーブンにならないのです。

言語はコンピュータのOS (- operatingsystem)と同じで、入出力、リソース管理など基本動作を行います。

そして、そのうえで作動するアプリケーションapplicationsは、人間の交渉、プレゼン、ディベートに相当すると考えてもらっていいでしょう。

ということは、OSを日本語にするか、 OSが英語ならソフト開発は英語で行うしかないのです。


ソフト貧国を象徴するジェイコム株誤発注事件


 ここで思い出すのが、 2005年12月8日に起こった、ジェイコム株誤発注事件であります。

このとき、新規上場したジ土イコムの株式を、みずほ証券が誤発注し、 「61万円1株売り」とすべき注文を「1円61万株売り」と誤ってコンピュータに入力した事件です。

 この誤発注に気がついた千葉県の当時27歳無職のデイトレ男性は、なんと6000株(発行済み株式の41.38%)を取得し、約20億円の利益gain in share dealingsを上げていたことが判明、大騒ぎになったのです。

このデイトレ男性は、たちまち「ジェイコム男」と命名され、デイトレ界のヒーローと相成ったわけですが、この事件が物語るのが、日本の"ソフト貧国"ぶりです。


 言うまでもなく、プログラムは論理とデータから成っています。

ということは、間違ったデータで作動したことはデータの整合性チェックscrutiny on confirrmationが欠落していたことを意味し、さらに、ソフトにその取り消しoverride機能がないという信じ難いことが判明したのです。

はたまた、この誤発注で、売った側が買い戻し補償し、みずほは莫大な損害を被ったわけですから、どうにもなりません。


もし、優秀なインド人技術者を雇っていればけっして起こりえなかった事件です。

日本の会社には、理数系に強い、デジタル頭脳を持った幹部executivesは、ほとんどいません。

また、優秀なIT技術者を高い給料で雇っているところは、まずありません。

シリコンバレーの常識が、日本の非常識なわけです。
 そして、毎日数字を扱っているというのに、日本の金融機関は、三流の技術者を情報システム部に塩漬けするか、子会社化してIT 業務をやらせているだけです。

5000万人年金難民を出した社会保険庁にいたっては、言語道断、システムの墓場scrapyardです。

名前の読みがわからず、入力すらできないのですから、開いた口がふさがりません。

 そのうえ、英語がダメとなれば、システムはトラブルのオンパレードとなるのは、当然ではありませんか。


日本人SEくん.インド人SEくんに敗れる
 

せめて、日本のIT技術者には、英語を徹底教育し、それを続ける0
このように、ボクは声を大にして主張makeanassertionしています。
そうしないと、日本はますます「ソフト貧国」の道を歩むでしょう。

 このように、英語とはじつに恐ろしいものなのです。
 そしていまや、 IT技術世界一のインドに、雪崩を打って押し寄せているのが、日本企業であります。

 三菱化学やダイハツ、トヨタ、ホンダ、カワサキなどが工場を持ち現地生産しています。

スズキの子会社のマルテ・スズキはインドで軽4輪シェアナンバー1となっています.

 とはいえ、ここで働くのはインド人。

日本人といえば、日本国内でインド人によって雇用employmentを奪われているのです。

日本企業もようやくインド人のITリテラシーの高さに気づき、ソフト開発をインドにオフショアリングするようになったからです。
影響influenceで、ついこの前まで花形職業だったSE (システムエンジニア)くんは、いまやどんどん職を失っています。

「日本人SEくん、インド人SEくんに敗れる」という悲劇が、起こっているのであります。

 日本人SEは英語がダメ。したがって、 「ワーキングプアへの道、一直線」というわけです.

そしてまた、東京の葛西に行軌ガ、インドからやって来たインド人SEくんが、街を大手を振って閥歩しています。


いまや、葛西はインディアン・タウンであり、インド人のためのインターナショナル・スクールもできております。

まさにイングリッシュ、恐るべしではありませんか。