キューブリック監督、スティーブン・キング原作、ジャックニコルソン主演、映画シャイニングを久々に観ました。
アメリカ先住民族の墓の上に立てられたホテルは、色々な悪霊を呼び集め、そこに赴任された、感覚の鋭い管理人の心を、いつしか狂わしていきます。
ジャック・ニコルソン、凄いです。上手い下手を通り越して・・・・。彼の生き方そのものを感じました。
彼の出世のきっかけとなった作品「イージーライダー」は、アメリカにおいて、文化的テロリストとも言われた「反抗的問題作」です。
その映画でそれまでの「価値観」を、根本から変えられた人間が何人いるか・・・・。
しかし、本当に「反抗的」なことは、意外と、現代は観客も嫌いです。
それと同時代の音楽で「DOORS」という、カウンターカルチャーの歴史のおいて、代表的なバンドがあります。
これも色々と・・・破綻した集団で、数年で活動停止、ボーカルも、すぐにお約束のケミカル変死です。
しかし、時代に何かを、深く確実に刻みました。
でも、現代の法則は違いますよね。もっと品良くしていないといけません。利子の少ない定期預金のように。
しかし、同時に・・・。染み渡る退屈感も。
この時代、演者が観客を退屈させているのか、それとも観客が演者をなぶり殺しているのか。
どちらであっても、解決の糸口にならないことが、この時代を生きる、観客の一人としての私の最大の不幸でしょう。
私のチケットは破れかけています。
演者たちも厚化粧ですが腰が引けています。まわりの観客も・・・・ポップコーンの方が好きみたい。
それでも幕はゆっくりと開いていきます。