プロギタリストというのは、ギターを演奏した「演奏料」をもらって、
「演奏料・演奏に関わる収入だけ」で、その月の生活ができる人のことを
私は「プロギタリスト」だと、定義していて、
これはドラマーや、ベーシストとか
ミュージシャン全般に当てはまります。
なお、演奏料としてお金を貰うっていうのは
本当に大変なことです。
まして、その収入だけで生活できるというのは
選ばれし人間だけだと思っています。
アマチュアバンドで、集客もそこそこ、
演奏はすごくうまい、ステージングもかっこいい、
それでも、ライブやCDの収益だけでは
生活できないのだとしたら「プロ」ではないのです。
すこし前にツイッターで、
こういうことをつぶやいていたら
某ギタリストがいちゃもんつけてきました。
その人は80年代にテレビなんかで有名になり、
その後地元にスタジオを作って経営者になり、
今は「演奏に関わる収入」では生活できていないが
お店の経営で生活しているミュージシャンですから
自分でプロだといっていますが、私にいわせたらセミプロです。
もっというと、プロという感じはもうないです。
プロへの道は生半可ではありません。
演奏がウマイのは当たり前で、実は
それにプラスされる人柄や、社交性が
必要とされます。
たとえば、ザックワイルドのようなギターを弾けても
超テクニカルなギター奏者も、人見知りで、
社交性がなかったらそのギターでは食えないです。
まぁ、とんでもなくギターの才能がある人なら
マネージャーがつくから、その辺は人任せでいいけど・・・
単体だと、人間的に一緒に仕事していくのが
難しいと思われて、クライアントからは、
「あの人は上手いんだけど、もういいや」ってことになります。
音楽業界は、自由な空気がありますが、
自由な分、人付き合いや、社交性が本当に大事な場所です。
基本的に「代わり」はほかにもいるのであって、
ほかにいるんだったら、より「良い奴・うまが合う奴」と
仕事がしたいというものです。
ですから、今の若者がYOUTUBEで満足するのは
分かるような気がします。
ぶっちゃけ、人付き合いなんかめんどくさいし
酒の誘いだって、気が乗らないと嫌なもの。
でもそういうのを乗り越えるから
知り合いができて、信頼だできて、
仕事につながるという、音楽業界も
ほとんどサラリーマンのような社会です。
だから、最前線で活躍するプロギタリストを
目指すのだったらギターの練習は当然のことながら
人とのコミュニケーションのとり方も
勉強して、上手く立ち回れば
いろんなミュージシャンから声がかかるでしょう。
何度も言いますが、大事なことは、
演奏技術と、社交性です。
私が「元プロギタリスト」なのは、
社交性に問題があったということも
理由のひとつだと思います。
音楽業界って、体育会系のノリも若干あって、
先輩後輩関係も重視されたりします。
とくに、バンド界隈では上下関係があって、
そういうところで、「可愛がられる後輩」というのを
演じることができると、可愛がってもらって
いろんなところにお呼ばれします。
そういう風習・習慣を
「俺は、そういうのは関係ないぜ」とするか、
あえて立ち向かうかで、人生は大きく変わりますよ。