劇団としては初のコラボ公演!今思い返して見れば、たくさんの出会いや思い出がある作品でしたが、やってる当時は結構大変でした笑。

やはり何と言っても脚本が大変でしたね。いろんなやり方があったと思います。「ボブジャックの世界観にきのこちゃんたちを訪れさせる」「きのこちゃんの世界にボブジャックを飛び込ませる」などなど。しかし、どちらもなんか中途半端になるような気がしまして。なので、3話形式の構成にしました。それぞれ単独の世界を1話ずつやり、最終的にごちゃまぜの作品にできればいいのかなと。それが両方の良いところを出すやり方なのかなと。

当初の予定では1話目のきのこちゃんパートはムラコさんの脚本、2話目のボブジャックパートは守山の脚本、そして3話目は2人が共同して書こうという計画でした。…今考えれば無理あり!ですよね。3話目がどうなるかわからないのに3話目につながるように1話と2話を書くこともできないし、かといってそもそも3話目をまず考えると中途半端になってしまいそう。なのでどうなるかわからないけど、「洋館」というテーマだけでそれぞれの作家に書きたい短編を書いてもらい、出来上がってきたものからそれぞれリンクさせられそうなところを抽出、なんとなくの3話目の流れを考え、遡って1話2話に伏線やリンクを貼ってもらう…そういう流れを繰り返し、中野裕理ちゃんのやりたいことも聞いて盛り込み…、はい、なんかもう無理な感じになってきましたね。最終的に、整合性とか考えていると絶対に着地できないものになるな、これまともな脚本家脳で書いてたら絶対に書けないなと判断。そのため3話目に関しては、脚本家ではない私が1話目2話目諸々を無理やりくっつけて無理やり収束させたプロットを書き、それを守山に脚本にしてもらうという形で完成させました。まあ、無理やりとはいえ、我ながらよくまとめたなと思っております笑。

大変ではありますが、コラボ公演はいいですよね。今まで自分の団体を観たことがないようなお客様の目にたくさん触れる機会ができますし、何より刺激的!自分で言うのもなんですが、私と中野裕理ちゃんは相性が良いのだと思います。私はバランス感覚が優れた方だと思うのですが、「こういうことをやりたい!こうあらねばならない!」というものがない。悪くいえば「こだわり」があまりない。中野裕理ちゃんは「こうしたい!こうあらねばならない!」という自分のやりたいことを強烈に持っている。悪くいえば「頑固」。だからこそ、コラボ公演だったにもかかわらず、お互いの色もしっかり出て、破綻せずにやれたのかなと思っております。

また機会があれば、他の団体さんともコラボ公演はやってみたいですね。