写真家土門拳についてよくまとめられた一冊の本 |  ギターマニアの兄を持つネットショップ店長のブログ

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  子供の頃から兄を追いかけてギターを練習。しかしどんどんマニアになる兄について行けず挫折。
  今は兄の開発したAyersギター(JP Customシリーズ)を販売するネットショップの店長をしています。
  ちなみに趣味はカメラで、主に風景写真を撮っています。

こんにちは!

 

 

 

 

 

 

 ワタクシが写真撮影で一番影響を受けたのが、土門拳氏です。時代が変わっても、撮影対象が変わっても、彼の写真に対する姿勢は変わりませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 それは彼の表現で言うと、リアリズム写真ということになると思います。撮影対象を見つめ、その中から真の姿をとらえ、それを写し取るという、言葉で言うと難しいのですが、彼の写真を見ると、その意味が分かると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 いわば、撮影対象との真剣勝負のような、緊張感のある写真なのです。写真を見る人も疲れてしまうような、内側から突き上げて来るような、精細で迫力のある写真です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 没後30年以上たった現在でも、彼の作品のパワーは変わりません。むしろ、ワタクシを含めやや軟弱者が多い今の日本では、相対的にパワーアップしていると言えるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼の写真人生が良くまとめられた1冊の本があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼が撮った日本(別冊 太陽)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 土門拳氏の代表的な弟子のひとりである、藤森武氏が監修した本ですので、師匠の大切なポイントをすべて網羅した本になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 報道写真、文楽、古寺巡礼、風景写真など、その時代に撮影したものをジャンルごとに取り上げているので、土門拳氏のライフワークの全体像を知るのに最適な本です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 土門拳氏は文章もすばらしいのですが、そのエッセイの抜粋もたくさん載せられていて、彼の写真に対する考え方や取り組みがよくわかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ぼくは被写体に対峙し、ぼくの視点から相手を睨みつけ、そして時には語りかけながら被写体がぼくを睨みつけてくる視点をさぐる。そして火花が散るというか、二つの視点がぶつかった時がシャッターチャンスである。」

 

 

 

 

 

 

 

 彼がどれだけ被写体の真の姿を探ろうとしていたかがわかる言葉ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 何事もそうですが、その道を極めた人の言葉や姿勢から、学ぶことは多いと思います。それはジャンルを超えて学ぶことができると思うのです。

 

 

 

 

 

 

 写真に興味のない方も、彼の仕事に対する姿勢は参考になるかもしれません。この本はなかなか売っていないので、図書館にあったら借りることをおススメします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではまた!