その深い哀しみからのがれるために
少年は部隊に志願した
おそらく神のきまぐれで
あの世から蘇った14歳から16歳までの少女たち
歩きまわる屍を 鋼鉄の銃弾で もう一度闇に帰し 始末するために
部隊の規律は厳しく 右向け右!
僅かな心のゆらめきも ゆるされなかった
少年にはかえってそれが心地良かった
このまま何も考えず ただ少女達を始末してさえいれば
それで俺の一生はOKだ
もう 誰も失うこともない・・・
それはとても楽な事だから・・・
きっと 楽な生き方だから・・・
・・・ある日 少年は 屍の中に 恋人を見つける