第10章 どのようにしてあらゆる君主政体の戦力を推し量るべきか
非常事態に君主が自力で軍隊をまとめ上げ侵攻してきた相手と戦うことができるか、それとも他社の防衛力に頼って自分は城壁の中に隠れてしまうのか考慮することが非常に重要であろう。
後者の場合は自都市の防衛力を高めたり物資を蓄えたりする一方、城壁の外の地域については一切の考慮を断つことが都市の防衛につながるだろう。
ドイツの都市を例にとると、城壁外の周辺地域の領土はほとんど持たず、また皇帝に従うのは要時だけであり、自由を享受しているように見えるが、それは都市の防衛力が極めて高く保たれ、物資は豊富に蓄えられ、さらには平民には職業が都市から与えられ働いて食いつなぐことができるからである。市民の活力が高められる一方でイタリアにおいては軽く見られがちな軍事訓練をすることで秩序も保たれている。そのような体制を築き維持できる君主には当然市民からの支持が強く、万が一彼に歯向かうものが現れても彼は汚名の中で立ち去ることになるだろう。