少し前に「ALWAYS 3丁目の夕日」を見ました。

ストーリーに関する予備知識が全くなかったので、
時代設定が自分が生まれる少し前である点などに関し、

「中途半端に昔」であって、何だかちょっと?かも

などと期待薄だったのですが、見てみるとこれが
予想に反する素晴らしい作品であり、こんな良い作品
を今まで知らなかったことが恥ずかしく思えました。

それで幾日もたたないうちに、その続編となるこれも
見てしまったのでした。

この作品を見て、自分の中では死語に近い状態となっていた
「感情移入」という概念を思い出したのであり、その点でも
見事な作品であると思います。

登場人物がどんなにセレブな暮らしぶりをしていても、
どんなに人気の高い芸能人を起用していても
どんなに製作費や宣伝費にお金をかけていても

ドラマ自体が安っぽいのはどうしようもない。喝!

なのであって、しっかりした考え方で丁寧に作っている
のでなければ見るに耐えないと思ってしまうのです。

年齢のせいかそういうものが相対的に増えてきたように思われ
そんななかではこの「ALWAYS」とその続編は珠玉のデキ
ではないだろうか?と思います。

そして、いろいろなことを考えました。

=====

自分の生活する小さいけれども濃い関係の社会の中で
傍目には些細なことであっても、自分自身にとっての
深い喜びや感動を大切にしたり、あるいは、損得勘定
抜きで隣人を手助けしたり。

人は本来はそうやって生きていくのがより自然な姿なのではないか?

日常の仕事の場面では特にそうですが、競争社会における
競争原理の中で効率であるとか利益であるとか損失であるとか
そういうもので物事の良し悪しを判断する癖がついていて、
それにすっかり毒されているのではないだろうか?と思います。

=====

考えてみれば、文明社会の先端からみて遠い位置に
あるこの種の作品は昔もあったと思います。

しかしながら、それはこの物語の中で「純文学なんて・・・!」
のように言われているのと同じように、大衆の求める本流
からは少し外れたところにある存在意義・・・たとえば
芸術性の高さとか、そういうものを拠り所にしている、
そんな位置づけではなかったか?と思います。

そのような作品は、おそらくはお金の面でも制作するのが
大変であったと推測され、よほど恵まれた環境(ひとたび
名声を得た大御所など)でもない限り、作りたくても
作れなかったのではないでしょうか。

=====

その点でこの作品は高度な(と思われる)CGがふんだん
に使われ、名の知れた俳優・女優が多数出演し、しかも
作品として広く支持されビジネスとしても成功している
ように思えます。

それらの状況をひとつづつつなぎ合わせたときに、

世の中が/人々が/そして時代が、大きく変化したのか!

と思いました。

だとすれば、この20年~30年の常識では到底考えられ
なかったようなことがどんどんと現実のものとなっていく
のかもしれません。いや、すでに起こっているでしょうか。

その中では、旧時代の価値観に適応して生きてきた人々
との争いであるとか、それによる主役の交代であるとか、
繁栄したものの凋落であるとか、因習じみたルールの
見直しであるとかが起きるのではないか?

他人が作った判断基準だとか、豊さを維持する仕組みで
あるとかそれらにしがみつくのではなく、自分自身が
本質的な価値判断をして行動してゆくべき時代が到来
しようとしているのか?

=====

ところで、私はどうも影響されやすい性格のようで

生まれ変わったら映画人になろう!

と強く思ったのでした。


でも、来世で目指すべき「○○人」がどうにも多すぎて・・・