あれから1年…


初めて会ったのは去年の1月

貴方が部屋番として呼ばれた時だった

はじめはホントなんの印象もなく

知らない間にいたって印象


それから何回か肌を重ねたけど

いつも貴方の順番は最後の方だから

後がない分かえって焦らずいれたから

ずっと傍にいる感覚になったのかもね

時々はひとが去ったのが分かった日には

お風呂まで一緒に来たっけな


そうしていくうちに…

いつの間にか貴方は

「一緒にいたい、好きだ」

と言ってくるようになった

始めのうちは聞き流していた

だって全くその気も無かったし

所詮私は奴隷だし貴方は主の元で従事してる人

私より年下だしまだまだこれからの人

そんな事ありえないと思ってた


けど…さすがに数ヶ月も言われたら

意識しないはずがない

そしてあのGWのある日

私が2日間だけ自由になる事を知った貴方は

デートしよう!って猛烈に言い寄ってきたね

ずっと断ってたけどあまりの熱量に根負け

仕方なく誘いに乗った…それがホンネ


お昼頃からのお出かけで最初の食事が

まさかの回転寿司

高級店なんて行くってなったら

そのまま帰ろうとしたから大正解

チョイスがよかったね

それから映画に行きたいと言って観たのが

当時話題となってたマリオ

私は全く興味無かったけど

夢中になって食い気味になって観てる貴方

終わってからその余韻のまま

近くのゲーセンでUFOキャッチャーで

これまた夢中になってる貴方

その隣で子供みたいって微笑んでる私

物凄く居心地がよくてこんな日が

いつまでも続いたら…なんて

淡い妄想なんてしちゃったりして

けどそんな時間はあっという間で

帰ろうってなった時に

「明日も一緒に出掛けよう!」って

まさかのお誘いに躊躇しながらも

思わずOKしてしまったな


次の日も同じようにお昼ご飯から

この日はマクドナルド

よし、合格!ちょっと嬉しくなった

もし普段から出掛けよってなった時に

毎回カッコつけていいとこ行こうって

なったら息が詰まるからこれでヨシ


ホームセンターで観葉植物を見て

ドライブしながら海浜公園へ

四葉のクローバーを一緒に探したね

なぜか全くなくて笑えた

シアワセって中々ないねって言ったら

また2人で探しに来たいなって返答

スゴく可愛かったな

そこでも真剣に告白してくれたけど

やっぱり引っかかったものが抜けず

OKは出せなかったのはゴメン

立場的なのがどうしても苦しめることになるし

喋れなかったり奴隷してるから余分な心配を

する事になってしまうし

貴方にそんな思いをさせたくないから…

そう思ってる時点できっと私も好きだったんだね

今振り返ってそう思った


それからすぐのある日だよ…事件は

私の事でムキになって揉めちゃってさ

私は立場的に言われても仕方ないのに

貴方は嫉妬心で突っかかってしまったって

言ってたけどそれで私との事が全てダメに

なったらどうするつもりだったの?って

あの時は本気で心配したし不安になった

けどそれで私のストッパーが外れたのも事実

この人が好きで失いたくない…もう自分に

蓋をして嘘ついていたくない……って

それで夜遅くまでしっかり話し合って

私の想いや2人に必要なことやこれから

想定される困難など…いっぱい話したね


そして…

そして……

ちゃんと言葉にしました

「好きです…」

たった4文字の言葉

でも私は声を発すること自体が困難で

ガッサガサで聞き取れない感じだったけど

それでも…ちゃんと受け取ってくれて

いつまでも涙して抱き合って…

あの時の貴方の鼓動は今でも覚えてる


あの決意をしてからちょうど1年

スゴく大きな出来事が続いて

お互い物凄く苦労したりダメージを負ったり

様々な困難があったけど

それでもこうして今日もお互い

好きでいられてる事に感謝


私と出逢ってくれてありがとう

私を選んでくれてありがとう

私を愛してくれてありがとう

私を生かしてくれてありがとう


貴方の存在が私が存在する意味になってる

そしてこれからも…

貴方が存在する限り私は存在しつづけたい


誰よりも…何よりも…大事だから…