なぜこんなにも看護師になりたくなかったのになってしまったのか…

看護師ではなく保健師や養護教諭になろうと思って初めは看護の道に進みました。

しかし、留年した最後の実習で、病棟看護師になろうと決意しました。

すでに病院に就職している友達の家に泊まりながら
看護師の先輩として働く友達の意見も参考にしながら、
なんとか実習を乗り越えられました。

受け持たせていただいた患者さんにも本当に支えていただきました。




治療中、いつも側に居させてくださいました。
手持ち無沙汰だなって感じる時も正直ありました。
でも、手持ち無沙汰な私でも、看護って出来るんだと思えたのを本当に覚えています。


患者さんは、健常な方と服を着ていればなんの変わりもありませんが
服を脱げば、治療の傷痕など大きくボディイメージの変化があった方で
死ぬ日まで治療を受けなければなりません。

なかなか人に見せづらいもの。
いつも「こんなのなかなか見られないよ。見ておきなさいね。」と積極的に見せてくださいました。
自分の体の変化をこうやって受け入れて、学ばせてくれるだなんてすごいなと最初は思っていました。


毎日お会いする中で、お話する中で少しずつ感じられたのは
「なんでこんな目に合ってしまったのか。なんで自分だけ。」という、病への否定的な気持ち。


完治しない、治療が終わらない病を持って生きるということは
病を肯定して生きることではなく、病に対して否定的な気持ちも持ちながら生きることなんだ…と
現実を見させていただきました。



そんな患者さんに言われた
「私はあなたはいい看護師になる。本当に本当にありがとう」
という言葉。今、信じてもいいですか。



そして、私もいま、あなたと同じように
心の病に向き合おうとしています。

肯定も、否定も、どっちの気持ちもあって当たり前なんだなって、思い出しました。
本当に本当にありがとうございます……。