くもをさがす | とりあえずブログ


いつかの、ブロ友さまの紹介記事を読んで、読もう読もうと思っていた西加奈子さんの「くもをさがす」読みました。


ご主人がカナダの大学に通われることになり、お子さんと家族3人でバンクーバーに移住した西加奈子さんが、乳がん発覚。世はコロナ禍。
海外から日本に帰国する選択肢は現実的ではなく(隔離期間に治療受けられないし)カナダで抗がん剤治療と両胸の摘出手術を受けることに。



バンクーバーでの暮らしぶり、
現地の友達のやさしさ、
看護師や医師の働き方、仕事に対する考え方、
患者本人の意思を尊重するスタイル、
愛猫や家族の存在、
西加奈子さんの目線で描かれる、異国の地での治療の日々をまとめた一冊です。

小説ではなくて、ご自身の記録。



健康診断や、婦人科検診をあとまわしにしている人たち全員、これ読んだら健診行かなきゃってなるかな。





西加奈子さんの本は、「さくら」が衝撃的すぎて、当時まだ実家に住んでいたので、母にも妹にもすすめて読んでお互いに感想をいいあったり。




 


我が子は「円卓」が好きすぎて、小5のとき担任の先生にすすめて貸してあげて、先生が面白かったからもう少し借りてこのまま、自分の息子(小5)にも読ませていいか?っていわれて、いいよいいよとそのさらに先生の息子くんの学校でもはやって、みたいな、そんな一大ムーブメントが巻き起こった事もあったり。(←大げさ!)



西加奈子さんの文章って、サバサバしていて読みやすい。


「くもをさがす」も文章としては、とても読みやすいです。でも、ものすごくグサリと心にくるし、ハッとするし、大切なことに改めて気がつかせてくれる本でした。