今日は少し寝坊をしてしまい、家を出たのはいつもより20分ぐらい遅くなってしまった。

でも、駅には7時前には着き、7時ちょっとすぎに出る電車に乗って会社へ。

その1時間後に、あんなに残酷な事件が起こったとは全く知らずに。


いつものように、本来の出勤時間の1時間前には席につき、仕事をしていたら、

後から出勤した人から口々に

「事件に巻き込まれなかったんだね。よかった。」

と言われ、その時初めて、取手駅前で起きた事件を知った。

ネットで調べれば調べるほど、無口にならざるを得ない惨状に恐怖を感じた。



犯人は27歳で無職という、世間的に言えば負け組に分類される人物で。

一方、刺された生徒たちは、茨城県内では圧倒的にトップクラスの学校に通う、

順調にいけば勝ち組となる人たち。

病んでいる日本社会をそのまま反映させたような出来事だったと思う。


おそらく、彼の世代は、

運動会でも徒競走などせず、学校でテストをしても掲示板に順位を張り出すことのなかったのだろう。

親が過保護に育て、順位づけをせずに守ってきた、いわえる「ゆとり世代」に育った人物。

でも、学生時代に守られていたとしても、社会に出れば競争世界以外の何物でもないわけで。

ある意味、彼も被害者ではあるのだろうけど、

このような事件を起こしてしまった責任は、他の誰にも転嫁できるものじゃない。



仕事が終わり、1時過ぎに着いた駅は、何事もなく静まり返っていて、いつもと変わりなかった。

それでも、その場にいた、そして子と駅を使う人々に深い傷を残してしまった。

その責任は、間違いなく犯人にある。

2年前には、ここから30分ほど電車で行った駅で、同じような殺傷事件があった。

日本も、「治安がいい国」ではなくなってしまったんだと、つくづく思う…。