昨日は世界フェアトレード・デーでした。
東京でも丸ビルでイベント。
私も丸ビルに行ったんだけど、お目当てはイベントではなく、お買いもの。
ずっと欲しかったものが売ってないかなぁ…と思って。
それはこれ。
東ティモールのコーヒー。
右は粉で、左はドリップバッグ。
東ティモールはご存じのとおり、
もともとはポルトガルの植民地で、ポルトガルの植民地放棄後はインドネシアに占領されていた、
21世最初の独立国。
油田が見つかったとはいえ、まだまだ開発は遅れていて、
農業が中心の国であり、その中でコーヒーは重要な輸出品。
どこだったか忘れちゃったけど、チェーン展開するカフェで東ティモールのコーヒーを出していて、
すごくおいしかったから、欲しいなと思っていたの。
苦味の中にかすかな甘みがあって、「冷めてもおいしい」と評判のコーヒー。
発展途上国、という存在は、もちろん知ってはいたけれど、
ポルトガル語を勉強し始めてから、それらの国がすごく身近に感じられるようになった。
ポルトガルは途上国ではないものの、
ギリシャ経済破たんの後、次に危機を迎えるのはポルトガルだろうと言われるくらい、
EUの中では貧しい国であるのは事実だし、
(かつてはEU最貧民国と言われていたし)
ブラジルは発展が著しいとは言われているけど、
格差が大きいという意味ではまだまだ発展途上国。
Rくんはポルトガル人だけど、育ったのは実家があるモザンビーク。
モザンビークなんて私、内戦のイメージしかなかったし。
おととし行ったカーボ・ヴェルデは、観光資源しかない国だし、
地雷がたくさん埋まっているアンゴラとか、
世界最貧民国の1つと言われているギニア・ビサウやサントメ・プリンシペ。
平和ボケした日本に生まれ、生活している私には、多分、これらの国の生活は想像すら難しいと思う。
フェアトレード商品は、どうしても普通に手に入る商品に比べて値段が高い。
でも、それを払うことで誰かの手助けになるのであれば、素敵なことだと思う。
ブランド物、というだけで高いお金を払うのであれば、絶対こっちにその分のお金を払うべき。
フェアトレードの食品って、最高のオーガニック食品だったりするし。
もちろん、必要のないものを購入する必要はないと思うけど。
日本という恵まれた国(経済的なことに限って言えば、だけど)に生まれたのは偶然。
もしかしたら私だって貧しい国に生まれたり、難民としての生活を余儀なくされたりしていたかもしれない。
それを考えれば、自分がどれだけ成功して裕福になるかということを考える以前に、
人間らしい生活を送ることができない人たちがいるのであれば、
そういった人たちをほんの少しでも手助けしてあげるということが、人間としての義務だと思うのね。
私が「成功する」ってことがすごくくだらないものに思えてしまったのは、こういう理由から。
もちろん、成功してもシンプルな生活を続けて、
余ったお金をこういう人たちのために使うっていうのもいいことだけどね。
そういう人って…実際少ないし、そのために成功したいって人、見たことないもの。
ちなみに写真の真ん中に写っているのは、ウィンターチョコレート。
添加物を一切使っていないから、暖かい時期には出荷できない。
スイスの小さな家族経営の工場で作られているこのチョコレートも、
原材料はボリビアやドミニカ、フィリピンで育てられたもの。
シナモンとコリアンダーの香りが何とも言えなくて、スパイス好きにはたまらない!
こういったものも、ネットで簡単に取り寄せられるので、興味がある方は是非どうぞ。
フェアトレードの趣旨に共感してくれる人がもっと増えればいいのにな。