先日、本屋さんに行ったら、デール・カーネギーの本が積んであった。

何で今更?と横目で通り過ぎたけど。

今の部署に来たばかりの頃、私は社員教育とか自己啓発とかに携わっていて、

彼の名前はよく聞いていたし、本を薦められたこともあったけど、読んだことはない。

不景気になると、こういう本が売れるのかね。


彼以外にも、ナポレオン・ヒルとかロバート・キヨサキとかいろんな人がいるけど。

私は所謂「自己啓発本」というのを読んだことがない。



というか、大嫌い





人は誰でも、自分の人生を後悔しないように…と思いながら生きていると思うけど。

人生の、どの部分に価値をおくか、存在意義をもつか、というのは大きく2つに分かれると思う。


結果に重点をおくか、過程に重点をおくか。


成功することを人生の目的とする人は、前者。

人生でどれだけ自分を成長させられるか、という視点で生きる人は後者。


で、間違いなく、私は後者。

自分が成功するかどうかなんて、どうでもいいことだから。



ああいった自己啓発本を読むことは、成功への近道に繋がるんだと思う。

いろいろなhow to本とか、精神論が述べられているものとか。

「○○のための××」なんてタイトルの本だとか。

私の周りで多かったのは「ルールズ」かな。


ただ、本っていうのは不特定多数の人に向けているもので、

売れるためには、一般的な、「平凡で普通な」人に向けて書いているものということだから。

誰もがあてはまるわけじゃない。

私みたいに「個性が強い」人間には不向きだと思うし。

「●●を読んだら、△△って書いてあって、目からウロコだよ」

と、友達からその本の内容を聞いても、

「何今更そんなこと言ってるの?当然のことじゃん。」

って思うことも多々あるし。



でもなにより。

人から教えられたとおりに動いて、言われるがままに行動して、成功して違和感がないのかしら。

だって、自分がいろいろ悩んで、挫折して、そんな中で自分を成長させるから意義があると思うんだけど。

自分でどうすべきかを見つけだすことが、何よりも価値があることだと思うんだけど。


私だって、障害にぶつかればすごく悩むけど、基本的に相談はしない。

一般的な意見は求めても、アドバイスはもらわない。

自分ひとりで行くべき道を見つけ出せる。判断を下せる。

それが「自立」しているということ。

それでこそ、「自分の力で生きている」という権利があると思っているから。

人生の醍醐味って、そこだと思っているから。


自己啓発…には変わりないかもしれないけど、

「知識」として身につけるのと、「経験」として身につけるのとでは違うじゃない?やっぱり。




そうは言っても、ああいった本に依存しちゃっている人っているからなぁ。

すごく、もったいないと思う。

結局その人は、いくら頑張っても誰かの二番煎じにしかならないんだから。

で、たぶん、これを読んで思い当たる人って結構いるんだろうね…。