(睦)······

げんちゃんは、まあ片想いだろうと思っているひとに、どういう行動を取ってもらえたら、「もしや」とテンションが上がりますか?



(幻)······

そうですねー

地味な解答なんですけど、こそこそっとふたりの時間や空間を作ってくれた時は、かなり「もしや」が来ますね。



・と言いますと?



ふたりきりでいる時に、こそこそとそういう場面を作る必要はないじゃないですか? 大抵、複数の人間がいる中でしょう? その時にちょっと距離感を縮められると溜まらないです。



・周囲に分からないようにですか?



いえ、分かってもいいんです。 そういう空間を意識して作ってくれたら、それが「もしや」なんです。



・ということは、今までそういう経験があったということの感想ですね?



ありましたよ。 ただ、その「もしや」というワクワクは空振りしてますけど。笑

そういう時にタメで喋ってくれたりしたら、かなり確信したりします。



・うーん。

推し子ってそれを結構やりますよね?



はい。 客扱いしてへんやろ? という時もありますが、距離を縮めようとしている気はします。 いえ、恋愛とは断定しませんけど。



カエルちゃんはどうですか?



とても「もしや」の場面が多い関係だったのですが、一回バーンと突き放されたので、その時に僕の頭は、ゆがく前の素麺の束を木槌で敲いたみたいに粉々になりました。



・でも、最近になって、なぜ切らざるを得なかったのかを客観的に考えられるようになってるじゃん?



確かに、冷静にはなりました。 でも、付き合ってもいないお相手のお母さまに、母の日だからといってカーネーションを贈ったりしたら引かれますよ。



・そんなことしたの?



カーネーションは例えの話です。しかし、似たような出過ぎたことはたくさんしました。 結果、こわくなって避けるしかなかったんでしょう。

ものには順序があります。 お相手とデートすらできない関係なのに、お会いもしていないお母さまにプレゼントを贈るというのは変です。 お父さまに対してもペットに対してもです。



・わたくしが把握してるのはお見舞いのタオルだけだけど?



あれもおかしいです。 赤の他人がお見舞いなんてしますか?



・じんこは?



あんなにたくさん要らんでしょう? 而も雨の日に粉を置いてきますか? ふつう?

僕ね、尋常じゃないんですよ、きっと。 その尋常じゃないというのは、判断力が欠けていて、ただ、自分勝手にこうしてあげたいという気分ばかりが先走るんです。 それはそのまま我儘と言い換えられます。 分別を辨えた人間が行ったら、みなに喜ばれる行動となって現れて、人格者だと言われるに違いないのです。 でも、ただ気分や気持ちだけで行動してしまうのは、全くお子たちと変わらないんです。



そういうことが重なって、縁切りの儀に招かれたんです。 僕にとったらギロチン台に掛けたられた訳です。



・推し子はどうなん?



彼女の中に現実的な未来の展望はないと思います。 世代的にそれで当たり前です。 同世代にいいなと思える人が現れたら、本人には何の悪気はなくても、立ち位置は入れ替わります。 未来に自由があって当然の世代です。



・推し子に付き合ってくださいって言われたら?



僕が他に誰とも付き合ってなかったら付き合います。 でも、まっさらなサラシみたいな心の状態でないことはちゃんと言います。 それだけで引いちゃうかも知れません。 付き合ったら、お互いにパートナーの知らなかったことをたくさん知ることになります。 それを冷静に判断できるだけの分別を持てるには若いと思います。



・でも、げんちゃんを評価しているひとはいるわよ。



大谷選手を評価する人なんて、その何億倍もいますよ。 付き合ってますか?



・うーん。



昔は、母体に見せられない赤ちゃんが産まれてきた時は、死産として処理したそうです。 勿論、今はそんなことはできません。



しかし、出来損ないと言われるような僕は、ここまで生かされてきたのに、ヒアリにも劣る生き物だと今更ながらに断定されたんです。



同じ「針」を持って生まれるのなら、ハリネズミに生まれたかったです。




(⁠◡⁠ ⁠ω⁠ ⁠◡⁠)





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