(睦)······

にいにいがG. ブッチーニのオペラ「トスカ」に首まで浸かっていた頃、にいにいはどんな感性をしていたの?

わたくし、動画でテ・デウムを聴いていてゾクゾクするの。



(幻)······

にいにいもきっとゾクゾクしていたんだと思いますよ。



・それは指揮者への道を一歩前へ踏み出したということ?



はい。

ただ、一歩じゃないです。まだまだ千里の道を行くヒアリの赤ちゃんのたっちとあんよです。でもその一歩はとても大きな一歩です。



・わたくしは、にいにいと同じようにゾクゾクする程の感動を得たことが嬉しいのです。



少しテンションが上がりましたか?



・テンションの方は実感はありませんが。



……そんなにいにいも、初めて「トスカ」を観た時はね、2 Curtain でスカルピアが殺される前後の遣り取りで、パニック発作を起こしていたんです。



・はい?



言ったでしょう?にいにいは作りものの物語も、現実の出来事として取り込んじゃう癖があったからですね。

でも、3 Curtain が始まって、夜が明けてくる風景やカンテラの灯りなどの余りの美しさに、パニックは飛んじゃったそうです。その時の舞台装置や、特に照明に引き込まれたんですよ。

扇風機の風で旗が静かにはためいていて、その影が青い光の中に見えているとか、それはリアリズムに基づいてはいたのですが、ロマンチストには堪らなかったみたいです。



・照明はどなただったか覚えていますか?



吉井澄雄さんです。演出は栗山昌弘さん。



・指揮者は?



初めてオペラの指揮に挑戦されたらしい小澤征爾さんでした。



・フェスティバル・ホール?



以前のね。



・にいにいのオペラ始め?



モーツァルト以外では初めてかと。

だから、グランド・オペラの迫力には、凄く衝撃を受けたみたいですよ。



・そうだったのねー




(⁠◡⁠ ⁠ω⁠ ⁠◡⁠)






✻ Mikki u. Gentschi ✻