(睦) わたくし、思うことがあって。



 (幻) なんですか?



・ひとつはね、大好きな「大地讃頌」の指揮のことなんですけど。



ほぅ。



・オーケストラ伴奏版を聴いていたらもう1つよく分からないのですが、オリジナルのピアノ伴奏の部分を聴いていて、今更ながらですが気付いたことがあるのです。ピアノの部分って、女声と男声とが別の歌詞を同時に歌う部分以外は、殆ど和音を刻んでいますよね。合唱曲には珍しいロ長調ですから、響きはとても新鮮なんですが。



そうですね。メロディアスではありませんね。



・音楽を作っていく上で、あのピアノが刻んでいるリズムを壊してはいけないと思ったんです。勿論、ルバートしたり (詰まりラレンタンドしたり逆に軽くアッチェレランドがあったりなど) が駄目な訳ではありません。しかし、それをピアニストとかなり話し合ったり練習しておかないと、息が合わなかったら本来の良さが出ない気がするんです。本番で突然テンポを変えたりしたら、ピアニストは慌てますし、最悪、良い演奏にならなくないですか?



はい。



・情緒的にも歌っていける合唱曲ですが、テンポ的には淡々と進んでいます。だから、逆に最後の「ああー!」と声を上げる部分の間 (ま) が活きるんじゃないかと思いました。詰まり、楽譜にそう書かれているかは存じませんが、ラストの「ああー!」の直前の小節線の上には、フェルマータを書いてもいいくらい。その代わり、他の部分のリズムは淡々と刻んでいったほうがいいと思います。



・心を籠めて感情もたっぷり籠めて演奏されることもありますが、逆なんですよ。



そうそう!だよねだよね!わかるぅー!おんなじこと考えてたー!



・ (なんですか?そのリアクションは?)



 (僕の下手な「共感」を示してみました) 



・ (ここでは要らないから。笑)  














・それから、別の曲に話を移しますが、G. マーラーの2番といえば「復活」という副題が付いた大曲で、フィナーレはとんでもなく盛り上がりますよね?



冷静な指揮者でも感情を迸らせて自爆しそうになっていますね?



・あの場面でもタクトなしで指揮はできますかね?サイモン・ラトルさんとかレナード・バーンスタインさんとか、タクトを持っているからこその壮大な音楽の導き方をされているように見えますが。



その答えはね、みっき、



・はい!



マーラーの交響曲を勉強してから最後に考えても間に合いますよ。笑



タクトがあってもなくても、スコアが完璧に頭に入っていなければ破綻しますから。




・そんなこと言うのなら、

スコア買ってくださいよ。




 (ぎゅ) 






✻みっきとげんち✻