この間、
mederu jewelryさんの展示会に伺って
こんな記事↓を書きました。
20代の頃に憧れて
ほしかったジュエリーや
あの頃の華やかな洋服や、
ちょっぴり濃かったメイク
月日が経ち
多くのことをくぐり抜けて、
内面も、装いも
あの頃のわたしよりも
着飾らなくてもよくなった。
そんな、いまのわたしが選ぶ
洋服やメイクはずっとシンプルになっていて
着飾るよりも
わたしの内面や日々の暮らしに
よりそうものになってきていて
手にとる作品は、
どれもシンプルなものばかり。
そして
まるで使い込まれたかのような、
光がつよすぎないもの。
そっと、
わたしになじむようなもの。
先の記事で
こう書いたのですが
展示会からの帰りみち
じんわり、ほくほくした
気もちを感じながら、
ふと気づいたこと。
夫が結婚指輪と腕時計以外に
アクセサリーを身に付けなくなったこと。
結婚する前には
ペンダントを付けることもあったり
お付き合いを初めて
最初のクリスマスにはペアリングを買ったり
そんなこともあった。
あの頃よりも田舎で
子どもたちに囲まれて暮らし、
DIY、時々アウトドア
そんな毎日が日常になって
夫は
シャツとジーンズ。以上。
そんなファッションが定番になった。
シンプル、というか
いつのまにか
とても機能的になっていた。
花柄のTシャツ、
ふんわりしたカーディガン
ほんのすこし鮮やかなカラーのニット
そして、アクセサリー
以前の夫のファッションにあった
遊び心みたいなものは、
いつのまにかごっそりと消えてしまった。
最初は
キャンプやアウトドアで動きやすい服を
選んでいるんだなあ、程度に思っていたけど
そういう予定のない日でも
同じような服を着る日々になっていた。
そのファッションの変化に
初めて気づいた時は、
なんだろう
すごく寂しかったことを覚えている。
気づいたのは
もう何年も前のことだけれど
それから何度か、
そのときに感じたことは更新されていった。
夫のシンプルコーデは
やはりとても機能的であって、
つまりはコーディネートに
エネルギーや時間を割かないでいること。
そして
シンプルコーデでも、
夫はある程度おしゃれに見えること。
(つまりは、ダサく見えない。笑)
そう気づきが
更新されていくたびに、
わたしたち家族のために
たくさんの時間を割くようになった夫の
生活とエネルギーとファッションとの折り合いが
垣間みえるような気がしていた。
あの気づいた日のわたしにとっては、
それは寂しさだったかもしれない。
わたしは夫を、勝手に
可哀想な人にしてしまうところだった。
けれど、
夫にとってのそれは
努力や工夫だったのかもしれない。
そして それって、
やっぱり愛だなあ。って思うのです。
mederu jewelryのスタッフさんが
仰っていた
「一緒に歳を取っていくような」
「おばあちゃんになっても着けられるような」
という
ジュエリーに対する姿勢に接した日、
ごくごくシンプルなコーデに
たどり着いた夫が
いまも変わらず
結婚指輪を着けてくれていること
そのことの意味、
その愛の深さを感じて、
帰りみちはひっそり泣けました。
夫だけでなく、
もちろんわたしも
出会ったころや 結婚を考えたころ
二人だけだったころとはずいぶん変わって
ほろ苦い時間も、
時にはすれ違うこともあるけれど
それでも共に在る
すこしずつ形を変えながら、
いまも共に時を重ねてゆける
その愛ってすごいことだなと。
じんわり、じんわり
かみしめることができました。