カミナリの夜に。あたらしい美容室。あたらしいアクセサリーショップ。あたらしいシャツ、あたらしい恋。どこかのだれかに、ではなくていろんな人やいろんな瞬間や、いろんな空気や音いろんなモノたちに恋している。日々、あたらしいものに囲まれているように思えてもけっきょく大事にしたいことの核はずうっと変わらなかったりあの手この手で変わらないことをただ確認したいだけだったり。もうぜんぶ、じぶんのなかにあるんだってもうぜんぶ、この世界にあるんだってわかっていることのつよさ。つよくてはかなくてうつくしい。それでも狭いようでいて広いこの世界のありとあらゆる奇跡の中から、見つけだして拾いあげて手にとることの、よろこび。地味だっていいじゃない。タブーだっていいじゃない。ひっそりといつだってわくわくしていたい。そんな、カミナリの夜。