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<クルマのオーバーハング>


 オーバーハングはいらない。理由は、ホイルベースが同じであればオーバーハングが短ければ短いほどZ軸周りのモーメントが小さくなるし、またZ軸周りのモーメントが同じクルマの場合、なるべく外側にタイヤが位置していた方がZ軸周りの回転の負担を軽くするからだ。これは皆さんご存知。

その点、メルセデスやBMWのフロントオーバーハングの短さは秀逸だ。いずれも、ややリアオーバーハングが長いが、フロントが長いよりまだいい。少なくとも現在のクルマは、フロントタイヤをステアさせてZ軸周りの回転をさせるため、尾っぽの重さより鼻先の短さの方が重要である。

フェラーリは逆にリアが短く、フロントが長い点が残念である。さらに悲しいのは、ポルシェだ。911系はいずれのオーバーハングも長く、あたかも横から見た下駄の歯のようだ。FFのクルマがバックしているようなエンジンレイアウトだから仕方ないが・・・。

そういう意味では、ミニはFFであるにもかかわらず、リア・フロントとも極めて短く、立派だ。小排気量エンジンのなせる業か? 何事も小さいことはいいことだ。

                              - 空力とは無縁のgiogio -

Newport station (England)

Newport station (England) おっと! アブナイ

<ヤメないでと泣く蛇>

それは、アルファだ。

挑戦的で透明感のある澄みきった、そして木目の細かいシャープな(なんと長い修飾!)エンジン音を聞けるのは、2速でアクセルを踏み込んでいる時。悲しいかな、街中でしか赤い蛇に足をかまれたことがないため、“2速”なのだが。

その挑戦的な雄叫びが、一転して女々しく泣きすするのは、蛇にかまれた足を思わず戻す時だ。胸騒ぎのする甘酸っぱい懐かしげな、その痛みは何だ。何度も泣かせてみたいその甘い痛み。

それにつけても、それは運転してのこと。隣を走るアルファにまったくそれを感じないのは、どういうことか? アルファのサウンド・マイスタは運転者にその悦びを感じさせてくれたが、運転しなくてもその悦びを分けてくれるところまで、配慮して欲しかった。

フェラーリは全く逆だ。運転しては感じさせてくれないサウンドも、横をすり抜けていくF355はイヤというほど感じさせてくれる。絶対的なボリュームのせいなのだろうか? アルファの音量は、コクピットで聞くにちょうどいい音量。外で聞くにはチト小さい。それに対して、フェラーリはコクピットでは大きすぎ、外でちょうどイイ。

いやいや、その前にワタシャやはり、アルファの澄み透った音の方が好きだわい。

             -giogio