経営者の反骨精神の失い方 | 神泉で働くイノマル社長のブログ

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最近、クライアント及び新規で出会う経営者の方に対して思うことがあります。

それは、反骨精神というか、社会に対してこれをやってやる!という情熱を失ったら終わりだよね。ってことです。なんとなく成功して、なんとなく良い暮らしをして、情熱を失う。これ、日本の中小企業のTHE経営者像です。

そんな、中小企業のおやっさんになりたかったんですか?
と心から思うのです。



とはいえ、私自身も経営者6年目。
情熱を多少なりとも落としていないか?自問自答です。

借金を返し終わって情熱を失う社長
手元に数億円~10億円のお金を残して情熱を失う社長

借金というやる理由を失う。あるいは、5~10年も経営していれば、数億円のお金が手元に残ることで情熱を失う。よくある話だと思います。

志を持って経営をしているのに、なぜ、情熱を落とす瞬間がくるのか?
これに1つの答えを持ちました。



ビジネスマン時代に、組織の活性化プロジェクトで個人のモチベーションについて勉強していた時期があります。モチベーション3.0やら、デシの内発的動機ってやつです。

で、経営者になって成長期に入るまで、気づかなかったんですが、モチベーションの理論は、経営者にも同様に通用するということです。


内発的動機で仕事をしていても、外発的な動機を与えられると、モチベーションが落ちる。外的報酬によって人のモチベーションは落ちる。ということです。

経営者が、内発的動機、すなわち、やりがいのある仕事をする、仕事を最高に楽しむ、社会にインパクトを残すために仕事をする。そうすると、成長期という多少の成功を得ます。そこに至らないのは論外。

で、少なからず成功という外発的動機、すなわち外的な報酬を受け取ることによって、情熱を失うということです。ビジネスマンでは当たり前なのに、経営者になると忘れがちです。そう、お金という外的報酬を得て、安心?ちょっとした満足感と共に、仕事への目的が落ちることでモチベーションを落とすことになるのです。


日本中小企業の経営者は、内部留保、役員報酬、投資不動産という外的報酬を得ることで、モチベーションを落としている。というのが、現実ではないかと思います。

経営者が反骨精神を失う理由。それは、ちょっとした成功です。


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