桐の花 をんなにもある こころざし
―大石悦子
暦ではまもなく“紅花栄う”「小満」次候を迎えますが、
色鮮やかな青葉をより艶やかにしてそそぎ降る
「翠雨」が降り続く
週はじめはいかがお過ごしですか?
この時季の「青時雨」は、樹々の生い茂る若葉を濡らし、
さまざまな緑のグラデーションを描き出しますが、
そんな初夏の緑豊かな白金の森の朝は、
少し花の盛りは過ぎているものの、
高きに咲く“高貴”な「桐の花」が、
雨風に晒されながらもうす紫色に揺れる風情を愉しめました。
さて、「桐」の歴史は古く、
遥か日本神話にまで遡るとされていますが、
その逸話は「山林の神」として
祭られている「五十猛命(いそのたけるのみこと)」が、
父「素さ鳴命(すさのおのみこと)」とともに朝鮮に渡った折、
沢山の樹木の種子を持ち帰り、
これを筑紫をはじめ各地に蒔いたことに始まり、
この成林した功績で「五十猛命」は
「有効の神」と讃えられたされています。
そして、このとき「桐」は、一緒に渡来したと云われる一方で、
椿のごとく日本在来種であるとも云われ、
現在でもいろいろな説がありますが、
「桐」は皇室の御紋章として用いられているように、古来より広く
国民に親しまれている木で、
品位を高める“高尚”なものとされていました。
その謂れとしては・・・
「桐は伐っても何代にもわたり萌芽し、その尽きることを知らざるめでたい木・・・」
である上、「桐」には、聖王を表す“鳳凰”が棲み、
「典雅瑞祥」の霊鳥の宿り木とされてきたことに由来します。http://www.hana300.com/kiri00.html
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桐の花 仰ぐ心の 高さもて
―後藤比奈夫
それでは、雨上がる遠きに「桐の花」が“満ちてをりけり”頃となりましたが、
由美ママは“をんなにもあるこころざし”を信念に、この高きに咲く花を“仰ぐ心”をもちたく思いますから、
曇りの空にそんな「桐の花」散るうす紫の儚い美に、初夏の到来を感じられるようnよき一日をお過ごし下さい。