〇川さん(84歳)との出会いは 

遡ること20年前 平成16年(2004年)

深夜に歯の痛みを訴えるお嬢さんに

付き添って見えたことでした

数回の通院でお嬢さんの治療が終了する頃

上顎に総義歯 下顎に部分義歯を入れていた○川さんから

『インプラントやって頂こうかしら…』 と相談を受け 

平成16年(2004年)7月に全9本(上顎5本、下顎4本)

のインプラントを埋入しました

(下顎5本のうち左下3番は歯根破折で抜歯した後に埋入)

あれから 19年経った昨年7月 

左上6番の位置に入れたインプラントに異変があって抜去しました

☟向かって左上のインプラント周囲に明らかな骨吸収があります

☟クローズアップすると…

そして 抜去しました

8か月が経過し ほぼ治癒してきました

鉛直方向の骨量は3㎜程度ですが 口蓋方向には厚みがあります

そこで ココを狙って なお且つ自家骨を棄てずに

インプラント周囲に保存することで骨量を増やし 

10㎜のインプラントを埋入しました

全体から見ると☟こうなります

口腔内では…

インプラントフィクスチャー(骨内に入れる部分)に

インプラントアバットメントを螺子で固定し穴を塞ぎ…

仮歯を嵌めて終了しました

インプラント埋入即時加重(埋入と同時に被せ物を被せること)は

骨癒合を妨げる危険を孕んでおりますから

基本的にはやるべきではないと思いますが

今回は諸条件が整っていたのと 

患者たっての希望ということもあって

敢えてやってみました

毎月メンテナンスに来て頂くので

多少でも ”揺れ” があるようならば

仮歯を外そうと考えています