銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です

 

 

今回はただのつぶやきで、面白みはないのでスルーして構いません

 

 

私が外科医になった20ウン年前から外科医が足りなくなるとずっと言われてきました

 

研修医制度が変更になった2004年には、新しく外科医になる医師が半減し、外科医絶滅危機の状況と言われました

 

 

その後何とか持ち直したものの、「外科は医者の花形」という時代のようなことはありません

 

こんな当時NPO法人もできたようですが、一発花火で現在は活動している様子はありません

 

 

 

なぜこんなことを書こうかと思ったかというと、先日消化器外科学会から「国民の皆様へ」という声明が発表されたからです

 

表題の件です

 

 

まあ、待遇改善のお願いで、このままだと手術が受けられなくなるよ!と述べています

 

 

書かれている内容を見ていると、やっぱり分かっていないなぁ

 

というか、20年前と同じことを言っている、、、つまり20年間ほぼ改善されていないということです

 

今のままの日本の国民皆保険では、改善は不可能なのかもしれません

 

 

自分の子供に勧められないと思っている職業ですからね

 

fig2_06.png (1200×675)

 

 

個人的には、国に頼らずすぐにできる改革案として、まずは利権のために増やしすぎた学会をなくし、規模を縮小させることですかね

 

発表する機会を減らすことも重要です

 

例えば消化器外科医がどんな学会発表を求められるかというと

 

〇日本外科学会

・日本臨床外科学会

 +東京支部会

・日本外科系連合会

〇日本消化器外科学会

 +関東支部会

・消化器内視鏡学会

 +関東支部会

・日本肝胆膵外科学会

 +関東支部会

〇海外の消化器外科学会

 

こんな感じです

 

〇はメジャーな学会で、これに集約しちゃえば良いと思います

 

昔の偉い老害先生方が理事長になりたいがために、マイナーな学会を作ってこんなに増えてしまいました

 

あと、厄介なことに、全国学会に加えて、毎年その学会の地方会も開催されます

 

学会の年会費は、本会の年会費+地方会の年会費という二重搾取があります

 

 

で、マイナーな学会や地方会を無理やり開催しちゃうもんだから、発表演題が集まらず、毎回苦労しています

 

そこで、各病院や大学病院の偉い先生方に泣きつくわけです

 

演題が集まらないから、若い人に何か発表させてくれ と

 

 

偉い先生方も、

 

若い人は本会ではまだ無理だろうから、マイナーな学会とか地方会とかはしょぼい内容でも採択されるし、発表させよう

 

となるわけです

 

 

外科医が減って、負担も増えているのに、加えて学会発表もしなければなりません

 

そんな一年に何回も発表するようなネタってあまりないから、他の学会の内容をマイナーチェンジして発表するわけですが、それでよいのか、、、

 

 

最近はこれまた利権しかない専攻医制度という障壁も増えました

 

神戸の医師が自ら命を絶ったのは、専攻医制度も影響していると考えられているようです

 

 

今年から始まった働き方改革も、良い方向には行っていません

 

時間外労働を減らすために、病院が何をしたかと言うと、、、

 

当直の際に、患者を診察した時間以外は労働として認めないとしています

 

診察したら後は休めるでしょ、その分は労働時間に含めないというのです

 

 

例えば夜中に救急で5分診察し、1時間後に検査結果を説明に行ったとします

 

その場合の労働時間は、5分+説明の時間のみです

 

間の1時間は休息時間として労働に当たらないという、、、

 

このスタイルは、労働基準監督署も認めています

 

 

外科医の場合は、夜中の緊急手術を終えて、手術記録を書いたり検体を整理している時間は労働に含まれません

 

術後の経過をみにいった診察時間のみ労働に含まれます

 

 

 

どこが働き方改革なんだろう、、、ってね

 

そりゃあ、ますます外科医なんていなくなるよね

 

外科だけでなく他科もそうなんだから、研修終了後すぐに美容外科へ という若手が増えていくのも仕方ないよね

 

 

今後、どうなって行くのでしょうか

 

 

 

 

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