銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です

 

 

こちらの続きです

 https://ameblo.jp/ginza-miyako/entry-12796242794.html


今回は、ステージ2、3の治療について

 

ステージ2、3は、「手術切除が可能な状態」のがんなので、手術が第一選択となります

 

体力的な問題など、手術ができない場合には、化学放射線(抗がん剤+放射線)治療が行われます

 

って、ステージ1と一緒じゃん!!

 

 

というのは昔の話で、現在はちょっと変わりました

 

今のステージ2、3の治療はこんな感じです

 

手術をするにしても、術前の化学療法はほぼ必須となっています

 

ちなみに、海外では術前治療は化学放射線治療がメインですが、日本では化学療法だけを行うことが多いです

 

生存率で言うと、DCF>CF+放射線=CFという順になるのですが、それぞれメリット・デメリットがあります

CF療法は、FP療法とも言います

 

<DCFの場合>

(メリット)

奏効率(約50%)と病理学的完全奏効率が最も高い

(デメリット)

化学療法中に重篤な副作用が起こる割合が高い

治療関連死の割合が55%と高い

 →高齢者には勧められない

術後にオプジーボが使用できない

 

<CF+放射線治療の場合>

(メリット)

巨大な食道がんではコントロール率が高い

術後にオプジーボが使える

(デメリット)

放射線性肺炎・心筋炎で死亡することがある

 

<CF>

(メリット)

副作用がもっとも少なく、高齢者でも使用できる

(デメリット)

生存率が最も低い

 

ちょっとややこしいですが、メリット・デメリットを考え、主治医が治療方針を決めます

 

 

次に、根治目的の化学放射線について

 

日本で行われたこんな臨床試験がありました

 

CF(シスプラチン+5-FU)+放射線50Gy を行い

 

①完全奏功・部分奏功 →CFを1回追加

②無効 →救済手術(無効の部位を切除)  

 

これを2回繰り返すというものです

 

結果、3年生存率は74%と、手術治療とほぼ同じ成績になりました

 

結局手術しないとダメなんかい! と思うかもしれませんが、手術を加えないとやはり治療成績が下がってしまいます

 

絶対に手術は嫌だと言う方は、CF+放射線治療後を1回行い、無効や再発時に、二次治療に移ります

 

 

次回は、ステージ4の治療について

 

 

 

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