『ハッピーホーム銀翼の森』の看板犬に
早くなりたいランと
改修工事リスタートに向けて
金策などなど奔走中のみちこです
昨日の夜勤
老人ホームの業務連絡ノートに
『Aさんが尿汚染したパッドを
部屋でむしって食べていました・・
(中略)・・・
様子観察してください』
Aさん、ダンディーな80代
食堂に行くときも、
“ちょっと待ってね”と
着替えをされるくらいオシャレ
アルツハイマー型認知症が進んで
奥様ご逝去後のおひとり住まいが難しくなり
お子様の判断でホームに入居
もともとが几帳面なんでしょう
一晩中クローゼットの中を片づけていたり
ベッドの上で持ち物の整理をしていたり・・・
ごく最近まで、
トイレに関しては自立
余り失敗もなく過ごせていました
しかし、A さん頑固な便秘症
一週間近くお通じが無いと、
下剤が出されます
下剤を飲むと、
トイレが間に合わない
下着が汚れます
A さんは、部屋の洗面所で
汚れた下着を手洗いして、絞って
そしてきちんとシワを伸ばして
ベッドのサイドレールに干していました
それが、この夏ごろから
トイレではなく
洗面所のシンクで用を足し、
便を水で流すようになりました
当然、洗面所が詰まるなど
いろいろ不都合が出てきました
「洗面所はトイレじゃないから」
と声を荒げるスタッフもいて…
「なかったことにしたい」
と思っているのではないかな?と
私は思っていて…
誰だって、
自分の失敗を知られたくない
自分で手でなんとか処理したい
そう思うのが人情
排泄の失敗なら尚更
そうこうしていたら、
昨晩の
「パッドを食べていた」との申し送り
布パンツがリハビリパンツに変わり
したこともない、尿取りパッド
おしっこの染みた尿とりパッドを見て
A さん、精一杯考えた
…なかったことにしようと
食べてしまうことを思い付いた…
もし、そうなら余りにも切ない
胸が塞がる気がします
自分が壊れていく恐怖
そんなものが、
Aさんの心の中に
灰色の雲のように
低く垂れこめているのかもしれない
自分はどうしちゃったんだろう
困った
情けない
隠したい
いっぱいいっぱい心配
“認知症の方のお困り行動を
介護者が、叱ったり、責めたりすると
認知症状が進む”と言われています
自分が壊れていく恐怖が
さらに認知症を進める
「全然大丈夫ですよぉ
気にしない、気にしない」
って、ささっと片づけられたら
認知症の進行も
緩やかになるんじゃないかなぁ
少々壊れてたって大丈夫
あなたはあなたなんだから・・・
この思い
不安を感じているAさんに
そして不安を感じている全ての人に
伝えたいなぁ
良い夜になりますように
ラン&みちこ