みなさま おはようございます
『ハッピーホーム銀翼の森』看板犬候補の
ランと、ラン母こと
みちこです。
さて、フロアの全員に起きていただいて、朝のお茶(水分補給)を早めに終えて
〇〇さんの部屋に戻ったのが6時30分を少し回った頃、
先ほどの検温の時から20分ほど経っていました。
これまでの経緯はこちら↓
ベッドの上でごそごそお尻で動いたのでしょう、
ベッドの足元の方で、縦に長いベッドにご本人が横方向に寝てらして![]()
頭は壁側でベッドからはみ出し、
いつの間にか上衣を脱いでいて・・・上半身も肌着のシャツだけ、
むき出しの脚をベッドから降ろして床につけていて![]()
頭の方も う〇ち で汚れているんだよねぇ
さてさてどうしたものかと思ってふと見ると、ご本人の鼻からちょっと見えているのが黒い鼻血?
え、便でなく血?え何?ご本人の口を見ると入れ歯も少し黒くなっている
わ
吐血?しょっちゅう痰を出している方なので、どこか切れた?
でもなんで黒?
とにかく縦横直そうと「はい、動きますよ!」と声をかけると
「うん、うん、」とうなづかれて拒否はない。
痩せていても長身の男性、なかなか重いのです。脇から手を入れて少しずつベッドの上を移動。
さなんとか頭を枕の上にのせて縦横が直りました。
「ズボン履きますよ!」とリハビリパンツやズボンに足をいれると拒否はなし
ズボンの中でご自身でも脚を伸ばしたりと協力的
だいぶ眠いかな?まあとりあえずズボン履けてOK。
「上着も着ましょう!」と上半身を起こして、肩を支えて袖に腕を通そうとしたら、腕がだらん
???
「お袖に手を通しましょう」と声をかけるが力が入らない。
ん?おかしいねと思いつつ、とりあえず上着を着せて頭を枕に置いたら、
え?明らかに変?
声をかけるが反応が鈍い、肩を叩くと顔をしかめるが、おかしい![]()
バイタル測定しないと!と計器を詰所に取りに走り、
手首に血圧計を巻いて、指には酸素飽和度を測る計器を装着
ピッ ピッ ピッ と明らかに脈が遅くてなかなか計測できない。
あ、指冷えてるかなと、一旦計器を外して少し指を温めてから装着したら、今度は脈がでない!
わ、これは厳しいな
と思っていると、血圧計もピ~~とエラーメッセージで計測不可
息はわずかに確認、でも眼球の反応は殆どない
えっと、じゃ心臓マッサージ?いや、こでだけ痩せてると肋骨折っちゃうよね![]()
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AEDの方がいい?しかし、20何人をフロアに残したまま動けないし!と思っているところに早番さんが到着
たまたま超ベテランのスタッフさん、ざっと状況を説明・・・
「わかった!施設長に連絡してくるから、このまま待って!」と施設長に連絡を入れてくれて
各フロアスタッフにも連絡して配置の指示だしをしてくれました。
ご本人、反応があるような、無いような中
AED119に通報、状況を伝える、そしてご家族にも連絡
そうしているうちに施設長も到着、救急隊も到着、
救急隊がご家族に対応を確認しAEDで蘇生処置開始
詳細に時間ごとの様子を昨晩夕食後から朝5時まで記録していたので
施設長がそれを持って救急車に同乗するとのことでした。
私はAEDが始まったのを見届けてからは、通常の朝食介助に入り定時で退勤してきました。
気になっていたのは、“近くで確認せず、遠目に便だとばかり思いこんでいて
黒色の吐血にすぐに気が付けなかったこと。”
吐血だったら仰向けでなく横向けに寝かせるべきだったよなぁと・・・
自宅に戻り少し仮眠をとって目が覚めたら、施設長から
「ご本人蘇生されて、ご家族と対面、しかしその後しばらくしてご逝去
」
「お疲れ様でした」とショートメールが入っていました。
折り返し電話をしたところ
ドクターから
「大きな血栓が心臓に入っていて、これ以上の蘇生術はできないこと
これだけ大きな血栓が入って施設でそもそも息をしていたことすら不思議」
救急隊からは
「喉に詰まったものがないか、引いたけれど何も引けなかったので吐血はごく少量」
と説明があったと伝えてもらいました。
蘇生してびっくりするほど顔色が良くなって鳥肌立つくらいだった!と施設長から聞きました。
ご家族は「お父さんホントに良く頑張ったね」とご本人に声を掛けられ
施設長にも「施設の方にも本当にお世話になりました」とねぎらいの言葉を掛けて下さったそうです。
いやあ、正直、本当にほっとしました。
吐血が原因の窒息だったら
本当に申し訳ないし、と思っていたので・・・
でも、今回は、ご家族が蘇生され、それなりに元気そうなご本人の顔を見ていただいた後のご逝去だったので
ご家族もご納得が行って、まあ何というか、終わりよければすべて良しになったと思うのです。
これが、心肺停止状態で救急搬送されましたが、残念ながらご逝去だったら、ご家族はやはりなんとなく納得感がなくて、
もやもやした気持ちがどこかに残ったと思います。
そして、どんな場合でも事実の記録をきちんと残すこと。記録があればもやもやを解消できるかもしれません。
介護される人のためにも、ご家族のためにも、そして介護をする人にとっても、みんなのために記録は大切![]()
改めて、人の死と隣合わせの現場で働いていることを思い、日々慣れに流されることなく精進したいと思います。
今日も良い日になりますように![]()
