(ごあいさつ)
どうもご無沙汰です。
この話、まだ続いていたんですよ。
チャルママの突っ込みの言葉で終わることが多かったので、
14話なんか、このまま終わっちゃってもいいかも…と、ちょっと考えてしまいました。
でもね、それは本当の〆ではないので、やはり、最初の予定通りに最後まで書き上げてしまうことにしました。
で、その結果、お待たせするかたちになっちゃいました、すみませんでした。
ちまちまと続きを書いていると、何度も読み直すことになって、
当然何度も手直しをしてしまい、段々勢いが無くなってしまった気もしています。
ということで、これ以上温めて置かずに出し切ってしまいますね。
2話分一気に放出します、スペシャル版です!(笑)
間が空きすぎて、熱も冷めてしまったかもしれませんが、
「恋しても」の“ジェジュン様”ぶりを楽しんでもらえたら良いかと…
By 安寿子
恋してもいですか? 6-15
「ユノは、どんなのがいいの?」
「ん~? 俺は、指輪とかしないし…。
もし着けたとしても、すぐに失くしちゃうよ」
ユノ君が笑ってそう答えたら、「そうかもね」ってジェジュン、可笑しそうに微笑み返した。
「それでも、オレと一緒に着けるとしたら、どれがいい?」
小首かしげて上目遣いにユノ君を覗き込みながら、お目目キラキラさせて聞いたわ。
ジェジュンの全開の愛嬌攻撃に、ユノ君、ちょっと照れ笑い。
「え~///、そうだな~、
そしたら、…デザインはシンプルなのがいいかな。
俺がキラキラしたの着けてたらおかしいだろ。
宝石とかは付いて無くて、刻印みたいなのが彫り込まれたくらいがいいよ。
あ、でも、ジェジュンは、ダイヤとか入ったキラキラしたの似合いそう…、
…おっ、これとかよくない?
ジェジュンどう思う?」
照れながらカタログをめくってたユノ君が、
コレだ!って目を輝かせて、目に留まった指輪をジェジュンに指さした。
「これー!?」
「え?なんで、そんなに笑ってんの~?!
そんなにおかしい?
きれいだと思ったんだけどな~。
確かにダイヤはついてるけど、女の人がしてるのみたいのとは違うし…。
カッコいいと思ったんだけどな…」
「だって~、これ…ウフッ♡」
「フフって、なに、ジェジュン?」
「これ…、ウェディングリングだよ」
「ウェディング? 結婚…指輪ってこと?」
「そう…。」
うふふっとくすぐったそうに笑って、はにかみながら、
嬉しさをにじませた笑みでユノ君のキョトンとした顔を見上げるジェジュン。
「それに…、すごく高いし…」
「え…?」
ユノ君は慌ててカタログを覗き込んだ。
その様子を見ながら、ジェジュンがおかしそうに微笑みを深くした。
あ~あ、ジェジュンったら“ベタぼれ”なの丸出しー。
「一、十、百、千、万、十万、百万…、1,562万ウォン!
・・・・、確かに、これは…、ちょっと…、高いな…」
「ふふふ…」
楽しそうに笑いながら、今度はジェジュンがユノの背中を
慰めるように擦ってあげてるわよ。
「じゃ、じゃ、ジェジュン!
これは、俺が無事検事になって出世してからってことにして、
こっちの…ダイヤが付いてない、シンプルなやつでどう?」
「え~、それだって200万ウォンするよ、
ユノから指輪もらえたら、すごくうれしいけど、
働いてるわけでもないし、そんな高い物もらえないよ。
こんなふうに、オレのためにプレゼントしようと思ってくれて、
一緒に選んでくれようとしてくれるだけですごく嬉しい。
オレをこんな幸せな気持ちにさせてくれるの…、やっぱりユノだけだし」
「ジェジュン…。
そんなこと言ってくれるのは嬉しいけど、200日記念なんだよ」
「いいんっだってば。
今度はユノも覚えてくれてたし、プレゼントしてくれようとしたってことだけで嬉しいし、
指輪は欲しいけど…、…欲しいけど、いい、平気!」
「ジェジュン、そんなに気を遣わなくったって大丈夫だよ。
貯金だってそれなりにあるし、この指輪買ったくらいじゃ破産なんてしないから」
「ううん、それでも大丈夫!」
言葉とは裏腹の“我慢してます”って顔してるジェジュンの顎先を、
ユノ君はその長い指でクイッと持ち上げて、カッコよく言ったの。
「ジェジュン…。
無理してるだろ…。
顔に、欲しくてたまらない…、本当はすっごく欲しい…って書いてある。
眉間のとこに縦じわできてるし」
ユノ君ったら白い歯を見せて、片方の口角をクイッと上げて笑ったの!
やん、ダメ・・・その顔、
その目、その唇///、やらしくってステキッ!!
「え…///、顔に出てる?!」
ジェジュン、きっと私と同じこと思ったはずよ。
ドキってした顔して頬を赤らめて、拳を鼻に当てて俯いたもの。
「200日記念にプレゼント要らないって言うなら、
クリスマスプレゼントにしたっていいんだよ」
「え…、“クリスマス”…」
ちらっと、ユノ君を見上げるジェジュン。
「そう。
それに、1月にはジェジュンの“誕生日”もくるよね」
「う、うん…、でも~…」
ジェジュンは、首を傾けてもじもじ。
はっきりと言おうとしないの。
あんた、気を持たせてるの~?!
「“でもー” って?
ジェジュン、欲しくないの?」
「う~~ん……」
「俺からのプレゼント、指輪欲しくない?」
「も~う、ユノっ!
何度も聞かれたら気持ちがぐらついちゃうだろー!」
ジェジュンが赤い顔して口を尖らせてユノ君に文句を言いだしたわ。
ユノ君の腕を叩きながらね。
「あはははは。
だから、無理しなくていいって言ってるだろ」
「だって、男がそんな…、自分から、欲しい欲しいって言えないだろ。
…本当は、すごく欲しくてもさ。
だからさ、何度か断って、それでもユノがくれるって言ってくれたら、
そしたら、オレも、“じゃぁ”って言いいやすくなるじゃん」
「そんな無駄な駆け引きなんてしなくていいのに。
正直に“欲しい、もらえたら嬉しい”って言えばいいのに」
「…そうなんだけど~、そうなんだけどさ~、
そうは言っても、指輪ってやっぱり高いから…、……あ…、そうか!!
ダイヤじゃなきゃいいんだ!
高いやつはもっと後でってことにして~、こうしようか!」
ジェジュン、急に“閃いた!”って顔して、
カタログぱらぱらとめくって違うページを開くと、
意気揚揚として言ったの。
「あのさ、200日記念は、このピンキーリングにしよう!
これならシンプルだから、ユノも一緒のやつ着けられるだろ!
それに、これは安い!まぁ、上見たらキリがないけどね。
で、クリスマスは、オレの好きなクロムハーツのにして~、
誕生日に、このカルティエのLOVEリング!
ユノの誕生日には、今度はオレがお返しの(LOVE)リングをプレゼントするから!
同じ予算だったら、この方がいいよね。
すごい、オレって頭いい!!」
「…え?!」
ジェジュンの満面の笑み見ながら、ユノ君、笑顔のままで顔固まってるわ。
ジェジュン、あんた、最初「いらない」って言っときながら、
最後はちゃっかり全部のイベントのプレゼントせしめる気ね!
気の毒になったユノ君の様子を窺ったら、
意外にもユノ君の方は、「あはははッ」って面白そうに笑ったの。
「さすがに3つもねだられたら、通帳の残高が心配になったけど、
ジェジュンのこの笑顔見ちゃったら、なんでも買ってあげたくなっちゃったよ。
かわい過ぎてやばいな~、あはははは」
「ユノ~、困らないでよ~~!
だって、だんだん欲しくなってきたんだよ~、ユノとお揃いの指輪~!
それから~、25過ぎの男に“かわいい”は変だろ~~♡」
とか言いつつ、でれでれの顔で嬉しそうに笑って上目遣いで
“かわいこちゃんビーム”出してるのは誰よ!
「変じゃないよ。
ジェジュンは男だけど、そんなこと忘れちゃうくらい、かわいい。
俺が知ってる奴のなかで一番」
「も~~~う、ユノったら~~~。
オレよりきれいなモデルの友達だっていっぱいいるくせに~~」
「友達は友達だろ。
俺がきれいだ、かわいいって思うのはジェジュンだけだよ。
ウソじゃないよ」
「アハッ♡ もちろんそんなことわかってるよ~、
ユノはウソ言わないから~」
また、始まったわよ…。
さすがの私もうんざりした頃、すっかり2人の世界で幸せになっちゃった2人は
周りの羨む視線釘着けにしながら、互いの腰に腕をまわして仲睦まじく帰って行ったわ。
その後、またしばらくご無沙汰だったんだけど、
旧正月が明けた2月頃に久しぶりに店に顔出したの。
その時ジェジュンがどんなこと(行動)したか、わかる?
ふふふ、当然、想像できるわよね。
聞いてほしがってるって分かるから、(だって、もろに顔に出てるんだもの!)
わざと気づかないふりしてやったら、30分もしないうちに
自分からさりげなく指輪を見せびらかすように
頬杖ついてみたり、手をひらひらさせたり、
指輪してる手で、「ねぇ、あれって…」なんて指さしてみたりして、
私に気づいてもらおうといろいろするわけよ~。(笑)
笑えるでしょ~!
でも、そんなおバカなことができるってことは、
ジェジュンとユノ君がうまくいってるってことでしょ。
よかったわね、ジェジュン。
長いこと鍵が掛かったままだったジェジュンの秘密の花園に、
運命の王子様が暖かな光と幸せを連れて来てくれたわけね。
あ~あ、
ユノ君のことは(すでにジェジュンの物だし)惜しいけど、
あんなステキな子と知り合えたことはラッキーだったわ♡!
この店にもまた来てくれるかもしれないし、常連客になってくれるかも!!
そしたら、べったり横にくっ付いて、あの太い腕とか、厚い胸板とか、
ムチムチの太腿とかなでなで触りまくっちゃうから!!!
(あ、考えただけでムラムラしちゃう!)
さてと、人の恋路の心配はこのくらいにしておいて、
自分のことなんとかしなきゃね~。
いつまでも1人身続けてたら、干からびちゃうわ。
最近は、お肌もカサカサだし、トキメキくことも減っちゃったし。
色気より食い気…、ううん、老後に備えて貯めときたい貯蓄欲?
あ~、
それに比べてジェジュンのあのつやつやっぷりは何なのよー。
お肌も唇もぷるんぷるんだし、瞳なんて(目薬なしで)潤んじゃって思わせぶりだし、
なにしたって、どんな表情したってきれいに見えちゃうってどういうこと!?
エストロゲン(女性ホルモン)出まくってんじゃない!
それもこれも全部、ユノ君のせい!?
滴り出るくらいユノ君から愛されちゃってるから?!
ああ~~ん、
やっぱりジェジュンが
羨ましい~~~!!!
こうなりゃ、
どうでもこうでも、早く恋(愛)しなきゃ~~!!
(笑ってるけど、あんたたちもよ~。 干からびてる自覚あるんでしょ~)
END
(BAR☆TUAL チャルママの叫びにて、完!)