それなのに、ユノは、オレに言わせようとする。
「このままなんて…、ん…? なに…、ジェジュン?」
そんな甘い声で、息のかかる距離で言われたら、
恥ずかしいけど、甘えるみたいに言っちゃうだろ!
もう!
「だから…、オレも…、
今はユノと離れたくない…、
ユノになら、送りオオカミになって…ほしい…し、
…ユノ…のオオカミになら…襲われたい…」
恥ずかしくて、だんだん早口で、声が小さくなっていく。
真っ赤になっているだろう顔を左腕で隠しながら、
チラッとユノの顔を見上げる。
うっ~!
カッコ良すぎるユノの顔を見て、恥ずかしさが爆発した。
「くぅ~~、恥ずかしいッ!」
火が噴きそうに熱くなった頬をユノの肩に押し付け、
ユノに抱き付く。
オレを、しっかりと抱き返しながら、ユノは明るく笑った。
「あははは。
この後、ジェジュからの誘い断って、我慢して大学に行って、
教授からどれだけ高く評価してもらっても、きっと一生後悔しそうだ。
…勝負のタイミング間違ったら、逃す獲物は大きいってね。
そうだろ、ジェジュン?」
「…そうだよ。
ユノ、絶対、後悔すると思う。
次も、オレが、こんな風に誘うとは限らないんだからな…。」
なんて言いながら…、
ユノに、甘~く誘われたら、
たぶん、すぐに“うん”っと頷いてる自分が想像できたが、
それは言わないでおく。
「…そうだな。
1回だけ…、いいかな。
送りオオカミになっても。
ジェジュンが相手なら…」
首を傾けて、オレのことを流し目で見つめたユノが、
片頬を上げて、ニッと笑う。
オレは、
…息苦しくなってきた。
あれだけ爽やかで好青年だったユノが、ここにはいない。
目の前にいるのは、男のフェロモンをたっぷりと漂わせている
色っぽいユノ。
オレは、ユノの色っぽい視線に絡め取られるように、
ユノの唇に顔を近づけながら、甘くささやいた。
「1回だけ…。
オレだけ…。他は、ダメ…」
オレが目を閉じ、ユノの唇に触れた時、
ユノが甘くささやいた。
「…ああ…。 ジェジュンだけな。」
この後?
うふふふふふふふふーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アハッ~♡♡
ユノは、もちろん、大学には行かなかったし、
オレとたっぷり一緒の時間を過ごしたさ。
送りオオカミ宣言の後、寝室で始めて…
(なにを?って、決まってるだろ~~~~~!!!♡♡)
昼飯も食べずに、夢中でやりまくって…
夕方、目が覚めた後、一緒にシャワー浴びて…
オレが晩飯作って、一緒に食べて…、
ハァ~~…、
…オレね、
誰かと一緒にシャワー浴びたのも、
セックスの後に、その相手のために食事作ったのも、
ユノが初めて…。
それだけ…、ユノが特別ってこと。
だって、セックスしたら、さようなら~、
なんて、できなかった。
これまでは、セックスが目的みたいな付き合いだったから、
終われば“さようなら”が、当然の流れで、
それで、全然構わなかったし、むしろそっちの方が気が楽だった。
だるい身体を、ゆっくり1人で休めたいって思ってたくらいだから。
なのに、ユノとは、それが違った。
全然、全く、違う。
離れたくないんだ…。
終わりたくもない。
ずっと、ずっ~~と、抱かれていたかった。
ベッドの中でも、ベッドの外でも。
つづく
(画像はお借りしています)
