恋してもいいですか? 2-7 | ねーさんの部屋

ねーさんの部屋

ユンジェの妄想部屋です(時々旅グルメ)


「競技が終わって、K TIGERSの演武が始まった時に、
ジェジュンの様子見たら、
アハハハ、すっごく、真剣に見てたし、
いちいち反応してて、かわいくて、面白かったから、
思わず撮っちゃった。」


「こ、こんな写真、撮んないでよ~。」


「え~、この写真なんて、
すごくかわいいじゃないか。」


そう言って、ユノが見せたのは、
オレが、握りしめた両手を顎に当てて、
目の前の演武のすごさに、目と口を見開いてる写真。


「間抜けすぎる…」


「そぉ? かわいいけどな。 
ほら、これとか、これも…。」


両手で目の下まで顔を覆って、眉間にしわ寄せながらも
恐るおそる荒技の演武を見ている顔とか、
胸の前で、両手を握りしめて、すごい!すばらしい!って
感動して思いっきり笑ってる顔とかの画像を見せられる。


「はぁ~、オレ、こんな顔して見てたんだ~。
…すごい恥ずかしい。」


両手で顔を覆って、ガクッと頭を垂れる。


ユノが、俯いたオレの頭を撫でながら、


「恥ずかしがることなんてないよ。
元モデルで、今は、写真撮る側の俺が、
思わず撮りたくなる表情だったんだから、
魅力的ってことだよ。 よろこんで。」


顔を覆ってるオレの右手の人差し指を引っ張りながら、
ユノがオレの顔を覗きこむ。


オレは、覆っていた両手を外すと顔を上げ、
下唇を突き出しながら、ユノを上目使いに見上げた。


すると、ユノの右手が、オレの左頬をなでた。


びっくりして、唇突き出したまま固まって、
目を見開いてユノを見つめる。


目を細めて優しく笑いながら、ユノが言った。


「やっぱり…、
写真のモデル引き受けてくれないかな。
なんか、すごくジェジュンの写真撮りたくなった…。」


まるで、ユノに告白されてるみたいな気分になって、
急に息が苦しくなった。


だって、ユノの左手で左肩を抱かれ、
(正確には、肩に手をまわされているだけだけど)、
右手で頬に触れられているのだから。


「どうしても、ダメ? 嫌?」


甘い声で囁かれ(オレには、そう聞こえた)、
頬が熱くなった。


「…い、いやじゃない…けど…。」


「じゃ、OK、ってこと?」


「…、…うん…。」 


オレは、小さな声で答えながら…、
小さく頷いた。




ユノは、大会運営役員としての仕事が残っているから
駅まで送れないと言って、
近くにいた学生スタッフに、あのデジカメを渡し、
2人の写真を撮ってくれるように頼んだ。


会場入口の大会看板とユノのポスターの前に
2人で並んで立ち、ユノがジェジュンの肩を抱き、
左手の親指を立てたポーズで写真を写した。



写真のデータを送るからと、
PCのメールアドレスの交換をした。


あわせて、電話番号も。


そして、ユノに借りたウインドブレーカーを、
ジェジュンは名残惜しそうに脱ぐと、ユノに返した。


ユノは、ポスターを大事そうに抱えて帰って行くジェジュンを
手を振って笑顔で見送ると、体育館の方へ引き返して行った。



                     つづく