J:チャンミン、最近はどうしてたの? 仕事の方とかはうまくいってる?
C:(素直に、ユノはどうしてるの?って言えばいいのに。ユノのことなら何でも知りたいくせに…)
横目でジェジュンの様子を見ながら冷静にジェジュンの乙女心を分析。
ジェジュンは、抱きしめたクッションに片頬をうずめながら、
チャンミンを見上げています。
チャンミンの話に期待するあまり?子供のように体を前後に揺らしています。
C:う~ん…、そうですねぇ~・・・。
(やめてください…。僕にまで、その“ユノかまって”視線で見ないでください~!)
眉毛をハの字にしながら、何かジェジュンの喜ぶような話があったかと考えてみました。
C:あ、そう言えば、SBS歌謡際に出てる時なんですけど、
ステージ横のゲスト席に座っているときに、
ユノがコンコンって肘で小突いてきて、
『客席にジェジュンに似た人がいる』って教えてくれたんですよ。
J:俺じゃないよ。行ってないもん
笑いながらジェジュンが否定します。
C:わかってますよ。
で、 ユノが、その似てる人のいる席を教えてくれて、僕もこっそり見たんですけど・・・、
驚くほど似てて、びっくりしました。
J:え~~、どんなふうに似てたの?
目を輝かせて興味津々に身をのりだしてきました。
C:(あ、乗ってきた。喜んでもらえてるみたい。やった!さっきまでの不機嫌をカバーして、
もしか上手くいけばジェジュンの手作り料理にまでたどり着けるかも)
期待の芽がふくらんできました。自然と僕の顔も笑顔にかわってきます。
C:そうですねぇ~、…髪型も髪の色も同じ感じで、メガネをかけてました。
メガネの形もジェジュンがよくかけてる四角い感じのやつで…。
J:へぇ~。 じゃ、服は、どんな格好だった?
C:服はですね、いろいろですよ。
首元の開いた緩いセーターだったり、ジャケットの時もあったり…。
でも、どれも、ジェジュンがよく着ているような服ですよ。
よく似たものを着てました。チョーカーとかも付けていて、そっくりなんですよ。
J:と言うことは、1度じゃないんだ~。 もう、何回も見かけたの?
C:はい。いつも、ユノが先に見つけるんですよ。これまでで、3回見ました。
J:ふ~ん、ユノが…。 [あえて、ジェジュンの様子を描きません。想像してください]
C:はい、歌い終わった後、バックに戻る時とか、ひな壇にいる時とかに教えてくれるんですよ。
「今日は、何列目のどの辺にいる」とか「今日は、こんな格好だ」とか。
初めて見つけた日に、僕が「女の人なんじゃないですか?」って言ったら、
ユノが「胸がないし、肩幅もジェジュンほどじゃないけどある」って言うんですよ。
しっかり、見てますよね。
2回目の時に、周りの女の子たちと比べてみたら、確かに背も肩幅も大きかったです。
男の人でした。
J:・・・ふ~ん。それで、俺よりきれいな子だった?
C:え~~、わかりませんよ。 すぐ近くで見たわけではないし。
それに、客席は暗いし、人も一杯いてわかんないですよ。
でも、ジェジュンに似てると思うってことは、きれいなんじゃないかなぁ。
鼻や口の形とかも似てないと、髪型だけで、似てるとは思いませんよね~。
チラッとジェジュンを見ると、僕の「きれい」の言葉に気をよくしている様子です。
口元に右手を当てて、つい微笑んでしまう口元を隠しています。
J:それで、ユノはなんて言ってるの?
C:ユノは、「一回、近くでみたいね」って言ってました。
それで、今、2人の間で、「どっちが早く見つけられるか競争」
みたいなことをやっているんですよ。
実は、先週の生放送番組にも、その彼が来ていて、ひな壇に座っている時に、
2人同時で見つけたんですよ~~。
2勝1引き分けですね。
で、昨日のステージで、ユノが、すごくステージ端までせり出して歌うなぁ、
間奏の時には手なんか振っちゃって、いつもよりテンション高くない?
と思ってたんですよ。
そしたら、歌い終わった後に、「あいつ、ジェジュンより若いよ。高校生くらいかな」って、
まだ息きれも戻らないうちに話しかけてきたんですよ。
「へっ?誰のこと?」って聞き返したら、
「ほら、ジェジュンに似た子さ。左サイドの5列目に居たろ、今日。
今までで、一番近い位置だったから、近寄ってしっかり見てみた。」って。
「それで、今日は、やたらと前に出てたわけ!」って、僕が言ったら、
「そういうこと」ってニカッて笑いながら楽しそうに話してました。
「今日は、メガネなしだったから、顔がよく見えたよ。目元がね、
ちょっと今のジェジュンとは違ってた。
そうだな、今のジェジュンというより、ちょっと昔のジェジュンって感じかな。
クリってした目でね、上唇のプクッてしたところもなんだか似てたよ。」
「・・・楽しそうですね」って、僕がちょっとあきれて言うと、
「だって、あの子、《俺のファン》だからね。手、振りかえしたら飛び跳ねて喜んでた。」
って、超ご機嫌で、ニコニコ顔で話してきたんですよ。
それに、ユノ、「あいつ」から「あの子」に呼び方も変わってたんですよ。
僕は、ジェジュンに似た子を見つけて喜ぶユノが、どれだけジェジュンを好きかって
教えてあげたかっただけな のですが・・・
反応のない静かな横側をゆっくり振り向いてみると…
ジェジュンがクッションに正面から顔をうずめて、微動だにしません。
まさか、ユノの話をしている時に、眠る?
・・・ジェジュンが?
・・・ありえない、 と思いながら…
C:ジェジュン・・・、眠っちゃったの?
僕が、そっと肩を揺らしてみると、
いきなり、ガバッとジェジュンがクッションごと起き上がりました。
J:チャンミン!
C:はい!(反射的に返事してしまいます。もちろん姿勢も正してしまいますよ。)
J:これからは、その子とユノの様子を逐一報告するように!いいね!
抱きしめていたクッションにボスっと拳を入れるジェジュン。
C:え、・・・ええ~~~~~~!!!!!!
僕は、知らず知らずに、ジェジュンの琴線に触れてしまったようです。(泣)
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(後日談1)
ユノ:チャンミン、なんだか最近疲れてないか?
チャンミン:・・・いや、そんなことないですよ。
と返事をしたものの、気分は低空飛行のうえ遭難しそうな状態です。
ユノ:ほんとに大丈夫か?
チャンミン:ははは・・
力なく笑って、やりすごします。
チャンミン:(あなたのせいですよ。ユノ!。)
ハァーーー とため息をつきながら、携帯を開きました。
メール着信6件。
相手が誰からかは、見なくてもわかります。
あの日以来、毎日、ジェジュンからのメールが届きます。
着信1 「今日は、あの子来てた?」
着信2 「今日は、どっちが先に気付いたの?」
着信3 「ちゃんと報告してよ <(`^´)> 」
着信4 「チャンミン、ちゃんと、メール見てるの?返事は。」
着信5 「遅い!<`~´> 」
着信6 ・・・・・
チャンミンは、携帯を開くのが嫌になってきました。
チャンミン: 誰か、助けてください!! (泣)
携帯を投げ捨て、頭を抱えるチャンミンでした。
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