2008年 7月末。



原因不明の腫れがようやく落ち着き、やっと犬らしく散歩や外遊びができるようになってきた。

できるだけ負担をかけないよう、気をつけているつもりだった。


再び襲った激しい下痢。

あっという間に悪化し、高度医療センターまで1日に2度行くほどだった。


2度目に行った時は、そのまま緊急入院になった。


下痢の原因は原虫“コクシジウム”


通常このような原虫によって引き起こされる症状は、生後2~3ヶ月のパピーが多い。

仮に発症しても、入院するほどの状況は滅多にないと言われた。


吟はこの時点で5ヶ月半。

健康な子であれば、この程度の原虫には負けないらしい。


でも吟はあっさり負けた。

理由は“ステロイド”の服用。


吟が発症する数々の症状を抑え、緩和するためにはどうしても必要だったステロイド。

でも、その副作用で自己免疫に対する抑制がかかりこんな虫にすら勝てなくなっていた。