溶け出した氷。流れ出す水の行く先。 | 空と星が終わるまで。

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命を救われた感動的な初めてのライブが終わり、早速初代ファンクラブ『Arlequin(アルルクゥアン)』に入会した。

またいつもと変わらない辛い日常に戻った私は、選ぶ予定も無かった未来の選択を迫られていた。

今まで、どうせ自殺するからと真剣に進路を考えていなかった為、夢とかやりたい事なんてある筈も無く、それでもいきなり就職して社会に出る気になんてなれなかった。

そんな時、ある短大の資料でゼミに文芸創作がある事を知り、興味が湧いた。
元々、キリトさんの影響で詩を書いたり、現実逃避で物語を想像する事が好きだったから。

とにかくその短大に行きたくて、何よりこの場所から早く逃れたくて、図書館司書の資格を取る名目でその短大に行かせて貰える事になった。

入学式の1週間前にアパートへ引越した。不安よりも、あの地獄の様な場所、家族から遠く離れられた事に安心した。

入学してすぐ、アパートの大家さん主催の親睦会で同じアパートの人と仲良くなった。
しかし長きに渡るXXX(あまり言いたくない)と人間不信でかなり臆病になっていた私は、彼女に新しく友達が出来ると、その和の中に入る事が出来ずにいた。
『私が彼女を友達と思っていても、相手はそうは思ってないかもしれない』とひねくれた考えが渦巻いて、自分から距離を置いていった。

それまで講義も一緒に受けてたのに、一人離れた場所に座った。周りに人はいるのに孤独。あの頃と何も変わらない。「あぁ何だ、結局何処へ行っても私は変われないんだ」と失望して、俯いて講義を受けていた。

そんなある日、講義が始まる前、座って俯いていた私の肩を叩き、「こっち来て一緒に座ろう」と誘ってくれたのは、彼女だった。
「急に離れちゃうからどうしたのかと思った」と私の手を引いて彼女の友達も居る席へ引っ張ってくれた。
そして彼女の友達とも仲良くなった。

それからは天国みたいに幸せな日々だった。友達の家に週4で集まって、DVD見たり、ご飯食べに行ったり、一緒にご飯作ったり、夜中3時頃までおしゃべりしたり。初めて知る『普通の友達付き合い』。友達同士なら普通にする事。私がずっと得られずにいた日々。ずっとずっと望んでいた日々。『当たり前』の事がこんなにも嬉しい。楽しい。涙が出るくらい幸せだった。

もしあの時、彼女が私の手を引いてくれなかったら、今でもきっと人を憎んでいた。笑う事なんて出来ずにいた。