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2002.12.22. PIERROT Dictators CircusⅥ Act For Original Species at 埼玉スーパーアリーナ

その前日。北海道の田舎から遥々東京へ行くというのに、ギリギリまで泊まる所を考えていなかった私に、母は埼玉の親戚宅にお世話してくれる様に手配してくれた。航空券さえ買っておらず、スカイメイト(学生が当日空席だと半額で乗れるサービス)に即日入会し、即日搭乗するという行き当たりばったりの計画は、運良く成功した。
遺書も書かず、母とも普通に飛行場でさよならした。見るのは最期だと思ったが、別に目に焼き付けようとも思わなかった。

当日。午後2時頃にさいたまスーパーアリーナに着いて、そこで異様な光景を目撃した。
…黒いのだ。辺り一面黒いのだ。そう、黒い人だかり。
今までビジュアル系というものをPIERROTで知り、それでもTV・ラジオ・雑誌で見るだけで、ライブというのは生まれて初めて。学祭のガチャガチャバンドとは訳が違う。
あの頃の私には、説明を求められても上手く答えられないだろう。黒い服着た人がいっぱい。あと、姫?みたいな人もいっぱい。それしか言えない。
場所を間違えたのだろうかと思った。しかし、会場からはPIERROTの音楽が聴こえる。初めてビジュアル系というものを理解した様な気がした。

会場のグッズ売り場へ行き、どうせライブ後に自殺するのだからと、財布のお金を使い尽くす勢いでグッズを買いまくった。
そして開場の時間になったのだが、これが辛かった。16:00開場だったのだが、いつになっても扉が開かない。密集したファン達の中で立ちっぱなし。やっと開いたのは開演時間の筈の18:00を過ぎた頃だった。
席は Aゲート200LV215扉27列298番。ステージから向かって右側。ここからステージは遠過ぎて人がいても豆粒程度にしか分からない。しかし初めての広大な会場、そして埋めつくさんばかりの人に圧倒された。

そして開演。『HILL-幻覚の雪』のオルゴールバージョンが流れ、ステージのモニターにはカインとアベルの神話の映像が映し出された。