輝きがおとろえない街

東京。

そんな東京の片隅で
ひときわ輝きに満ちている店があった。











敷居が低いわけでもなく
けして高いわけでもない。

たまたま飛び込みで
入ったお店がここなら
誰しもが
「ナゼ今まで知らなかったのだ」
ど、悔やむようなお店。

馴染みたいイタリアン。
とでも言っておこうか。

店内はカウンターのみの
小さなお店。

それだからいい。

イタリアの下町に
ポツンとある
お店のような雰囲気。




イタリアなんて
行ったことないけど。




カウンターに座り
おぼつかない感じで
メニューを開く。

そして



「温かいカプレーゼ」



を注文した。

カプレーゼ。

聞いた事あるけど
なんだっけ?

そんなのはどうでもいい。

カプレーゼが何かなんて
関係ない。

泡立ったミルクが入った
コーヒーが出てきても
かまわない。

このカウンターで
温かいカプレーゼと、
言いたかったのだから。

その
温かいカプレーゼが

僕の目の前にあらわれたのは
ちょうど
このカウンターには
似合わない
ハイボールが無くなった頃だった。










コーヒーじゃなくて良かった。

コーヒーじゃない事はわかった。

でもそれぐらいしかわからなかった。
それほどキレイな盛りつけだった。



フォークで
ゆっくりとフタをずらす。








カプレーゼは
トマトとモッツァレラのサラダ
だった。

熱々のお皿の上に
ほどよく温められたトマトと
カタチを残したままトロッと
溶けたモッツァレラ。

塩と胡椒とオリーブオイルの
シンプルな味付け。
でも
トマトの甘味と
モッツァレラの風味で
ものすごい深みのある味に。




キレイな入り口と
雰囲気のあるカウンター。
そして
温かいお皿の上の
キラキラした食材。




こんなにも
輝いた空間での
最高なひととき。





そんな
温かいカプレーゼを
頼んでいるのはこの人。















お前かい。






あ、間違えました。





大先輩
千原せいじさん。

最高の夜を

ご馳走さまでした。





「momo」

東京都世田谷区経堂5丁目29−21

ナポリタン
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