米国の雇用悪化懸念から9月には金利引き下げが濃厚となってきました。どうやら思ったほど景気後退しなさそうな感じになってきました。利下げは0.25%程度に留まるでしようか?


米国利下げ→円高の流れになるのでしようか?日本円も金利高は一服感があるので、少し踊り場に入っていくぎがしてます✨


日本はどうでしょうか?年末に向けて、盤石な態勢で着実な成長してもらえるとありがたいですね☺


以下日経記事です☺


米雇用、急減速は回避

失業率、予測通り低下 0.25%利下げをFRB理事示唆

日本経済新聞 朝刊 総合2(3ページ)

 【ワシントン=高見浩輔】株価急落を招いた米国の雇用統計ショックから1カ月。6日発表の8月統計では、失業率が市場予想通りに低下するなど、米雇用の急減速懸念はいったん和らいだ。これを受け、米連邦準備理事会(FRB)の高官は9月会合での利下げ幅を0.25%にすることを示唆した。

過熱していた企業の求人件数は大幅に減少している(8月、米ワイオミング州)

 雇用の減速度合いは、FRBのパウエル議長が好んで引用する3カ月平均の伸びでみると鮮明になる。今回は6月と7月分を下方修正したため、6~8月でならした増加ペースは月11.6万人と5カ月連続で鈍化した。新型コロナウイルス禍前の2015~19年の平均(19万人)を下回る水準にまで下がってきた。

 製造業は3カ月平均でみると、6月から就業者がマイナスに転じている。一時的な工場閉鎖の影響もあるが、冷え込みと呼べる水準だ。ただ、レジャー関連の雇用は減少傾向に歯止めがかかってきた。全業種が一気に崩れる様相にはなっていない。

 失業率は4.2%で、7月より0.1ポイント下がった。7月は失業率の想定外の上昇が株価急落の引き金となった。今回さらに失業率が上昇してショックが繰り返されれば、7月会合で利下げを見送ったFRBに対する「出遅れ」批判が強まる可能性もあった。

 6日の雇用統計の公表から2時間半後に講演したFRBのウォラー理事は「労働市場は軟化を続けているが、悪化はしていない」と安堵の表情を浮かべた。

 FRBは米経済の根幹をなす個人消費がなお底堅いことを重視している。7月の小売売上高は前月比で1.0%増えた。平均時給は8月に前年同月比で3.8%上昇した。2%台の物価上昇率を上回る所得の伸びは、今後も消費を支える可能性がある。

 米国人は買い物の現場で数年前よりはるかに高くなった価格に不満を募らせている。財布のひもは以前よりは固くなり、企業は安売りを迫られている。だが銀行口座をみれば、振り込まれる給料も上昇している。預金残高は生活を切り詰めるほど減っていない。

 FRBは17~18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向け、7日から対外発信を控えるブラックアウト期間に入る。6日に登壇したウォラー氏らの発言は、8月の雇用統計を踏まえたFRBの認識を代弁するものと受け止められた。

 「景気後退懸念は行き過ぎだったことを示唆しているが、雇用の減速は確認された」(米モルガン・スタンレー)。市場の関心はこの状況で通常の倍となる0.5%の大幅利下げが9月にあるかどうかに集中していた。

 ウォラー氏は「今後のデータで労働市場の大幅な悪化が示されれば、迅速かつ強力に金融政策を調整する」と述べた。9月会合はもう間近で、この発言には「0.25%が基本線」(米ゴールドマン・サックス)との受け止めが広がった。

 さらにウォラー氏は「データが支持するなら、連続会合での利下げが適切と考える。もしデータがより大きな利下げの必要性を示唆するなら、私はそれも支持する」と将来の大幅利下げに含みを持たせた。

 9月会合では3カ月に1度の経済見通しが公表される。パウエル議長は今後の利下げペースについてデータ次第との姿勢を崩さないが、FOMCの参加者らが24年末の政策金利をどう見通すかはFRBの景気認識を見極める重要な手掛かりとなる。