いよいよ日本のプライム市場の時価総額が1,000兆円を突破しました㊗🎉✨たまには明るいニュースも良いですね✨✨✨


けれど糠喜びを過ぎるのも注意が必要ですよね。円安、インフレ、金利高…これらの影響による株高の効果によるもの、それが実態ではないでしょうか。本当に必要なのはこの国の根本的な効率性と魅力と成長力に尽きると思います。まだまだこれから頑張っていく必要がありそうですね🔥


東証プライム、時価総額初の1000兆円

けん引役、製造・金融に拡大 日経平均も最高値4万913円

日本経済新聞 朝刊 1面(1ページ)

 東京株式市場で4日、日経平均株価が前日比332円89銭(0.8%)高の4万0913円65銭で終え、史上最高値を3カ月ぶりに更新した。グローバル企業が多い東証プライム市場の時価総額は初の1000兆円に到達した。半導体主導だった3月までと異なり、円安を追い風に収益力を高める製造業や、脱デフレによる金利上昇がプラスになる金融などにけん引役が広がっている。

 日経平均は終値で3月22日につけた4万0888円43銭を上回った。東証株価指数(TOPIX)は1989年12月18日につけた2884ポイントを34年半ぶりに上回った。プライム市場の時価総額は1007兆円と、初めて1000兆円を超えた。

 海外投資家の日本株買いが再び始まった。米モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントのマルチアセット運用部門の最高投資責任者(CIO)、ジム・キャロン氏は、日本の企業統治改革を評価したうえで「日本株は基準となる資産配分比率よりも多めに配分している」と話す。

 2022年以前から上場する東証プライム約1630社の株価を調べたところ、4月以降に223社が最高値をつけた。

 製造業大手が7月、相次いで最高値を更新している。三菱重工業はエネルギーや防衛事業の成長期待から、株価が3月末比で40%上昇した。M&A(合併・買収)をテコに送配電事業などの収益力を高めてきた日立製作所も34%高となった。

 「金利ある世界」の復活で、銀行株も高値更新ラッシュだ。25年3月期に2期連続の最終増益を見込むめぶきフィナンシャルグループは3月末比で22%上昇した。

 株主還元に積極的な企業も投資マネーを集めている。4月に1000億円を上限とする自社株買いを発表したコマツ、追加の還元期待が強いリクルートホールディングスは、いずれも7月4日に最高値を更新した。

 海外で稼ぐ力を磨く企業も株価が好調だ。4日には、傘下の英半導体設計アームを軸に人工知能(AI)分野への投資を進めるソフトバンクグループが、2000年2月につけた1万1000円(株式分割考慮)を上回って最高値を付けた。

 長らく500兆円台だった名目国内総生産(GDP)は物価上昇圧力が高まった23年から上向き600兆円台に迫る。名目成長が時価総額を押し上げており、みずほ証券の菊地正俊チーフ株式ストラテジストは「インフレが進みながら株価が上がる、通常の国になったことの表れ」と指摘する。

 ただ実体経済とマネー経済に乖離(かいり)が生じている。東証プライム時価総額は名目GDPを上回る勢いで増加。その差は約1.7倍に開き、約2倍の米国に迫る。

 GDPが国内の生産活動を反映するのに対し、時価総額は日本企業の海外市場での成長の果実も取り込むからだ。円安が海外子会社の利益をかさ上げしている面もある。

 経済成長の果実は個人に十分に行き渡っていない。円安を背景にした物価高で実質賃金はマイナスが続き、GDPの半分以上を占める個人消費の足かせとなっている。野村アセットマネジメントの村尾祐一常務CIOは「さらなる株高には、名目だけでなく実質の成長率を高める政策が必要になる」と指摘する。