エイリアン・コヴェナントを観ました。
シビレました。(ストーリーが?)まあ最後まで面白く観れたかな?期待外れではなかった。
(映像が?)ちょっとやりすぎ?
(では何がシビレたかというと)映画のラストシーン、2000人の入植者と乗員を乗せた宇宙船の巨大な冬眠ポッドの部屋に、エイリアンの卵を産み付けようとするアンドロイドが入っていくシーンに、ワーグナーの「ラインの黄金」のラストシーンの音楽が流れます。
この曲は「ラインの黄金」のラストシーンで神々が嘘と策略で騙し取ったヴァルハラの城に
入場するときに流れる音楽なんですね。
「ラインの黄金」のラストシーンを知らない人にとっても、映画のラストシーンにふさわしい壮大な映画音楽として聞こえると思いますが、「ラインの黄金」のラストシーンの意味を知っていると、この映画のラストシーンに、あまりにもドハマリでトリハダが立っちゃいました。
映画のオリジナル曲には大好きな曲がいっぱいあります。
でもスタンリー・キューブリックのように、過去のクラシック音楽を自分の映画のために
作曲されたように使ってしまうセンスの良さには、本当にシビレます。
『2001年宇宙の旅』
ギョルグ・リゲティ「アトモスフィア」
リヒャルト・シュトラウス「ツァラトゥストラはかく語りき」
そして、ヨハンシュトラウス「美しき青きドナウ」
宇宙船と宇宙ステーションのランデブーをワルツに見立てるとは!
まだ10代だった私でも、そのセンスの良さに驚きました。
もう、それからは「美しき青きドナウ」を聞くと、いつも頭の中では宇宙船と宇宙ステーションがぐるぐる回転しています。
『時計仕掛けのオレンジ』のベートーベンの「第9」や、ロッシーニの「泥棒かささぎ」
※ ちなみに、この映画のテーマは暴力なのですが、「第9」の第2楽章を暴力の象徴として使っていました。確かに第2楽章は暴力ですね!ベートーベンが心の葛藤をぶつけてるような音楽です。
『アイズ ワイド シャット』のショスタコーヴィチの「ジャズ組曲 第2番 ワルツ2」
※ いつものイメージとかけ離れたトム・クルーズの演技を際立たせていました。
そして、知らない人に見てもらいたい極めつけは、『フルメタルジャケット』
たくさんの仲間が犠牲になりながらも戦いに勝ち、燃えさかるベトナムの戦場を
海兵隊が横に広がって行進していくラストシーン、流れる音楽は
Who's the leader of the club
That's made for you and me
M-I-C-K-E-Y M-O-U-S-E
Hey! There, Hi! There, Ho! There
You're as welcome as can be
M-I-C-K-E-Y M-O-U-S-E
Mickey Mouse!
Mickey Mouse!
いや~すごいですねえ~ びっくりしました。
ここでミッキーマウスマーチですか!!ディズニーからクレーム来なかったんですかね~。
ベトナム戦争といえば、フランシス・コッポラの「地獄の黙示録」でも騎兵隊(乗り物は馬でなくヘリコプターですが)がベトコンの村を襲撃する時、流れる音楽は、ワーグナーの「ヴァルキューレの騎行」、楽劇(オペラ)では天馬に乗った8人の女戦士たちが、戦いで死んだ英雄たちの魂を持って集まるシーンの音楽が流れます。
しかも敵を恐れさせるために、ヘリコプターのスピーカーから曲を流しながら攻撃するという設定でした。
これもドハマリで、当時は映画のオリジナル音楽だと思った人が沢山いたそうです。
こういうセンスって本当に感激しちゃいますね~